現地4日にエプソム競馬場で行われた第241回英ダービー(3歳、芝12ハロン)は、サーペンタイン(8番人気タイ)が気合いをつけられてハナに立つと大逃げの形に持ち込み、そのまま後続に影も踏ませぬ独走でゴールを駆け抜けた。

 5馬身1/2差の2着に2番手追走のハリーファサット(13番人気)、さらに1/2馬身差の3着にも3番手から14番人気アウラーンナヴィーアンが流れ込んで大波乱。英2000ギニーとの二冠を狙った1番人気カメコは5番手から4着(ハナ差)まで、2番人気のイングリッシュキングは中団から5着(クビ差)と見せ場を作れず終いだった。

 クールモア生産のガリレオ産駒でA.オブライエン調教師が管理するサーペンタインは、昨年9月のデビュー戦で11頭立ての10着に大敗すると1戦で2歳戦を切り上げ、6月12日の3歳初戦も18頭立ての5着。しかし、同27日に9馬身差で初勝利を挙げ、そこから連闘での重賞初挑戦で最高の栄誉を手にした。

 6頭出しで史上最多の英ダービー8勝目を成し遂げたオブライエン師は「この馬は前走で逃げ切っていて、他に行く馬がいなかったから喜んで進んでいった。未勝利戦は凄く強い勝ち方だったし、カラ競馬場の1マイル1/4(10ハロン)を完ぺきに走り切った。能力があるからこそだよ」と喜び、ともにテレビ観戦していた次男のドナカ師には5ハロン地点で勝利を告げられたことを明かしている。

 また、殊勲のE.マクナマラ騎手は6月28日の愛ダービーでアタマ差の2着に敗れたばかり。英ダービーは初騎乗での快挙達成となり「勝つなんて思ってなかったけど、エイダン(オブライエン師)に大きな自信をもらっていたから、青天の霹靂という訳ではない」「上手く事が運べば、彼はダービーを勝てる馬の1頭とエイダンに言われたんだ。彼に吹き込まれたら信じるだけだよ。もし彼が空は緑色と言うなら信じるのさ」と名伯楽に感服していた。

 なお、史上初となる英オークスとの同日開催でW制覇を果たしたオブライエン師は、サーペンタインの今後について距離延長は全く問題ないと英セントレジャーを目標に挙げる一方、道悪を苦にしないため凱旋門賞挑戦にも言及。オークス馬のラブは跳びが綺麗なため、道悪になりがちな凱旋門賞にサーペンタインを向かわせる可能性が高いと話している。