先月のことになりますが、所属している日本モータースポーツ記者会と日本自動車連盟(JAF)さんのマニュファクチャラーズ競技車両規則研究会と毎年恒例の調査・報告と懇談会が行われ、参加してまいりました。

同研究会は、国内の全自動車メーカーが参加して、文字通り自動車競技車両の規則を研究する会で、今年のテーマは、昨年の茨城国体で競技種目として採用されたe Sportsとアメリカで最も人気を博すシリーズ、NASCARのふたつについて担当の会員が調査したものを報告していただいた。

現在、F1チームのほとんどがその傘下にe Sportsのチームを抱えている。モータースポーツにおけるe Sportsは、プレイステーションのグランツーリスモに代表されるレースゲームソフトで順位を競う。茨城国体でもグランツーリスモSPORTを用いて県対抗のセミ耐久レースで争った。これは、日本初だったとのこと。競技者は2名。マシンセッティングの変更はできないが、競技者は各々異なるコンパウンドのタイヤで走行。ハードとミディアムでは、タイヤの摩耗状況が異なっていて、ハンドリングやラップタイムに影響を与える。また、燃費(電費)も考慮した作戦で走行(操作)する必要があるらしい。一般の部で栃木県チームが優勝した。このニューウエーブがモータースポーツに何をもたらすか?モータースポーツ以外にもサッカー、ウイニングイレブンを用いた競技も行われたとのこと。

NASCARについては、同シリーズに参加する多くのチームが集結しているアメリカ、ノースキャロライナ州のシャーロットを訪れて幾つかのチームを訪問し、またマーチンズビルのショートオーバルサーキットの調査報告をしていただいた。日本人では現J SPORTSやスーパー耐久、Super GTの解説者である福山英朗さんがNASCARに参戦していたことはご存知の方が多いと思う。これまでNASCARの車両メカニズムに関しては、多くの関係者がローテクであると評していたけれど、今回の調査でそれは全く当てはまらず、かなり高度なテクノロジーに支えられて、厳しい車両ルールの中で凌ぎを削っていることを報告していただいた。実車をそのままチェックできるウインドトンネルは圧巻。そして、将来的にはハイブリッドのパワーユニットが採用されるらしいことも、驚きというか、アメリカにおいても化石燃料だけに頼らないモータースポーツ が考察されている現状を知ることができた。

テクノロジーだけではなくて、NASCARのビジネスではトップチームは富の象徴となり。規模は、さすがアメリカというか、広大な敷地に巨大なガレージ、オフィースを構えて、ファンが訪れて見学できるツアーも実施されているというファンホスピタリティも充実している。日本が学ぶべきモータースポーツビジネスがそこにあることを知らされた。

文:高橋 二朗