草津温泉にある動物園・草津熱帯圏(群馬県吾妻郡草津町)は、2020年で開園50周年を迎える。

年末年始も含めて、50年間1度も休業してこなかったというが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で5月6日までの休業が決定している。

ゴールデンウイークのかき入れ時に収入ゼロという前代未聞の緊急事態に、草津熱帯圏は4月30日、ツイッターでこんな呼びかけをした。

「草津熱帯圏のAmazonほしい物リストを公開いたしました
ご支援して頂ける方は是非よろしくお願いいたします
エサなどの野菜、果物は週に一度更新していく予定です」

エサの募集に続き、ほしい物リストを公開(画像は草津熱帯圏提供)

実は草津熱帯圏は20日にも、ツイッターで動物たちのエサの差し入れを募集していた。投稿の拡散やテレビでの紹介もあり、予想を超える量の野菜や果物の差し入れがあったという。

一般からの問い合わせを受け、23日には資金援助受付のため口座番号を公開。そして30日、動物の飼育に使う土や紫外線ライトなどを並べた「Amazonほしい物リスト」を新たに公開した。

ほしい物リストの説明欄には「新型コロナ感染拡大の影響で入園者数が激減し、廃園の危機に直面しております」との記載もある。半世紀にわたって親しまれてきた草津熱帯圏は今どのような状態にあるのだろうか。

Jタウンネットは30日、草津熱帯圏に取材した。

「自粛状態が3、4か月続けば廃園」

草津熱帯圏のSNSおよびブログ担当者によれば、エサの差し入れはある程度の量が集まったため一旦受付を休止。現在は、ほしい物リストに載っている商品の購入や、資金援助を呼びかけている。

「うちは民間でやっているので収入がお客さんの入園料がほとんどです。現在は休業中なのでお客さんが一人もおらず、収入ゼロの状況でエサを含めたいろいろな出費を抑えるためにご協力をお願いいしています」

園の窮状をこのように話す担当者。今後の見通しが立たない中、少しでも存続の可能性を残すため、支援物資の呼びかけに至ったという。

「園長が言うには自粛状態が3、4か月続けば廃園だと。今は貯金を切り崩してやっている状況です」

平時のゴールデンウイークであれば、多い時で1日100万円の売り上げがあった。しかしその収入が見込めない今、差し入れや寄付に頼らざるを得ない。

すごい量を食べるリクガメ(画像は草津熱帯圏提供)

ツイッターでは20日の呼びかけによって届いたエサを食べる動物たちの姿を公開。見事な食べっぷりを見せるリクガメの様子も見られる。草津熱帯圏ではおよそ150種1000頭の動物を飼育しており、収入がない状態でも彼らのエサは欠かせない。

担当者は予想を超えるエサの差し入れがあったことについて、

「知名度の低い動物園なので、多くの方からの応援があることに驚いています。『頑張ってください』『コロナが落ち着いたら遊びに行きます』といった手紙を付けてくれる方も多いので嬉しいです」

と話している。