シリーズ読者投稿〜忘れられない「あの人」と〜 投稿者:Yさん(熊本県・60代女性)
Yさんが東京で1人暮らしを始めたばかりの娘に会いに行った帰りのこと。
飛行機に乗ろうとすると、チェックイン機から異常音が鳴った。
身に覚えのない彼女が不安を感じていると――。
<Yさんの体験談>
数年前の4月、3女が東京で初めての一人暮らしを始めました。
よく連絡してくれて、楽しく過ごしている様子だったので安心していたのですが......。
飛行機に乗ろうとしたら「こちらに来てください」
それから1か月も経たないゴールデンウィークのときに所用で私が東京へ行ったとき、娘とも会うことになりました。
一晩いっしょに夕食を楽しみ、その次の日は私が帰るのを羽田まで見送りにきてくれることに。
飛行機で2時間くらいの距離だし、そんなに別れを惜しむ感じでもなかったので、私は淡々と手荷物検査場に入っていきました。
しかし、いざ飛行機の中に入るための搭乗口まで行くとチェックイン機が異常音を鳴らしたのです。
スタッフから「すみませんこちらに来てください」と言われて、「えっ、何事? 私何かしたかな?」と不安になりました。
そして、そこでスタッフから封筒を渡されたのです。「どうぞ、お嬢様からです」と言われ、訳がわからないまま受け取って機内に入り、すぐに開けて読み始めました。
私を見送っていた娘が...
「ままへ、」と続く手紙でした。
後に娘に聞くと、彼女は手荷物検査場に入っていく私の姿をいつまでも見つめ、ポロポロと涙を流していたそうです。
それを見ていた航空会社のスタッフが事情を聞き、「お母さんにメッセージカードを書きましょう」と提案してくれたそうです。
チェックイン機の異常音には驚かされましたが、とてもやさしい配慮と粋なサプライズでした。
いつまでも忘れられない「いい話」です。
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