音のない世界で想いはどう伝わる? 「ダイアログ・イン・サイレンス」で考える本当のコミュニケーション

音のない世界で想いはどう伝わる? 「ダイアログ・イン・サイレンス」で考える本当のコミュニケーション

人とわかり合うためには必ず言葉が必要なのか? 言葉が通じない人と繋がるためにはどうすればいいのか? これまで自分が当たり前だと思っていたコミュニケーションの概念を大きく変えるイベントが、現在、LUMINE 0 NEWoMan新宿で開催中だ。それが、音のない世界で、言葉の壁を超えた対話を楽しむエンターテインメント「ダイアログ・イン・サイレンス(DIALOGUE IN SILENCE) 2018」。

1998年にドイツで開催されて以来、世界各国で行われ100万人が体験した「ダイアログ・イン・サイレンス」。日本での開催は、今年で2回目となる。初開催だった昨年は、20日間の期間で約3500人が体験した。体験を通じて、これまでとは違った人とのつながり方を感じることができるイベントの様子を少しだけ紹介する。

LUMINE 0 NEWoMan新宿 5Fで受付を済ませ、荷物を預けたところで体験が始まった。1回の参加者は全部で12人。筆者のグループには子どもから大人まで、幅広い年齢の方がいた。早速体験に入る前に、まずは入り口の扉の前でスタッフから説明を受ける。

「私たちはこれから音を遮断する高性能のヘッドホンをつけ、静けさのなか、さまざまな課題に取り組みます。手話が使える人も、この体験中の手話はNG。私たちの体験を案内してくれるのは、音声に頼らず対話をする達人、聴覚障害者のアテンドです」

「ダイアログ・イン・サイレンス」入口

簡単な自己紹介を終えたところで、ヘッドホンを装着。私たちは静寂のなかに飛び込んでいく。常に音のある世界で生活している筆者にとって、全く音のない世界は“衝撃”の一言。誰かの話し声、車や電車の音、風に揺れる木々の音などが一切聴こえないその環境に、少しだけ不安を覚えた。

ヘッドセットを装着

無音の世界に戸惑いながらも体験は続く。アテンドのジェスチャーを必死に理解しながら案内されたのは、「手の部屋」だ。薄暗い部屋の中央に明るく照らされた円卓。アテンドに促され、私たちは両腕をテーブルの上に。円卓上に影が現れると、手のひらや腕全体を使って影の形を変えていく。試行錯誤しながら参加者全員で一つの影絵を作ることで、お互いの距離が少しずつ縮んでいくのがわかった。大人も子どもも影遊びに夢中になり、参加者の顔には自然と笑みが浮かんでいた。

「手の部屋」

「手の部屋」で言葉を使わずにジェスチャーで表現すること覚えた私たちは、新たな部屋へ。表情やサインなど、私たちは部屋を変えるごとに異なる形で表現する方法を体験しながら、時間があっという間に過ぎていく。12人全員で考えながら無音の対話を楽しむこともあれば、複数のチームに分かれてゲーム形式で想いを伝える場面も。始めは無音に戸惑い、伝えたいことをどのように表現すればいいのかわからなかった参加者も、複数の部屋での経験を経て、自分の想いを表現する方法を徐々に見出していたのが印象的だった。

サイン

形

手話

そして、最後に案内されるのが「対話の部屋」。1時間以上、無音の世界にいた私たちは、つけていたヘッドホンを外す。ここは、これまで案内された部屋での体験を通して思ったことを自由に発言する場だ。突然発言の機会を得た私たちだが、その場にいた全員の顔に困惑の表情が浮かんでいた。「ずっと黙っていたから、何を言えばいいのかわからないね」。そんな発言が、部屋の中に響く。相手の目を見て、表情豊かに身振り手振りを交えながらコミュニケーションを取っていた私たちは、音のない空間に慣れ始めたところだった。そんななか突然やってきた発言の機会は、また新しい世界に飛び込んでいくかのような感覚を覚えた。

「普段のコミュニケーションで、相手の目を見ていないと痛感した」
「いかに言葉に頼って、コミュニケーションを取っているかがわかった」
「言葉がなくてもコミュニケーションが取れるとわかった」

多くの参加者が、体験を通じて普段のコミュニケーションを改めて考え直すことができたと体験を振り返る。「音や声がなくとも、ボディランゲージだけで想いは伝わる」という気づきを得ることができたという。コミュニケーションとは何なのか。どのように人に想いを伝えることができるのか。普段何気なく言葉を使っている筆者にとっても、改めてコミュニケーションについて考える時間となった。

対話

コミュニケーションの新たな形を提示してくれる「ダイアログ・イン・サイレンス」は8月26日(日)まで、LUMINE 0 NEWoMan新宿で開催中。今年は、昨年の3500人から大きく数字を伸ばし、およそ6000人の方が参加予定。体験後には、きっと多くの気づきを得られるはずだ。


「ダイアログ・イン・サイレンス(DIALOGUE IN SILENCE) 2018」

開催期間:2018年7月29日(日)〜8月26日(日)(29日間)
開催場所:LUMINE 0 NEWoMan新宿 5F/東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55
開催時間:11時スタート〜19時半スタートの回まで、1日20回開催予定(体験時間:約90分)、各回定員12名(※開催時間の詳細は予約ページでご確認ください)
参加費:大人 4500円 大学生 3000円 小・中・高校生 2000円
(※小学生未満はご体験いただけません)
公式ホームページ:https://www.dialogue-in-silence.jp/


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