インドネシア津波、海底地滑り原因か 東北大が報告会

インドネシア津波、海底地滑り原因か 東北大が報告会

 インドネシア・スラウェシ島中部の中スラウェシ州を襲った津波は、地震に伴う海底の地滑りが引き金だった可能性が高いことが11日、明らかになった。現地を調査した東北大災害科学国際研究所の今村文彦所長(津波工学)が同日、研究所で開かれた報告会で説明した。
 今村氏は4〜6日、インドネシア政府の依頼で現地入りし、中スラウェシ州の州都パルや周辺の被災地を調査。津波の高さは海面から最大10メートル程度で、沿岸から200〜300メートル内陸に到達したという。
 津波は局所的に発生し、パルでは地滑りが相次いだ。今村氏は、沿岸に近い海底で複数の地滑りが起き、津波を引き起こした可能性を指摘する。
 津波発生の仕組みは図の通り。土砂が崩落した上部の海水が急激に下がり、引き潮が発生。崩落した土砂によって同時に押し波も起きたという。今村氏は「地震発生から5、6分で沿岸に到達したとみられる」と分析する。
 海底の地滑りによる津波は日本でも確認されている。今村氏によると、駿河湾を震源に静岡県焼津市や御前崎市で震度6弱を観測した2009年8月11日の地震に伴い、海底で地滑りが発生。高さ約1メートルの津波が到達した。津波による大きな被害はなかったという。
 今村氏は「国内各地で起こり得る津波だ。調査と警戒が必要」と話した。
 スラウェシ島の地震は9月28日午後6時2分(日本時間同7時2分)に起きた。マグニチュード(M)7.5、震源の深さは約10キロ。地震と津波の死者は2000人を超え、多数の行方不明者がいるとみられる。


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