野球殿堂博物館は14日、今年の殿堂入りのメンバーを発表した。特別表彰の候補者に入った福島市出身の作曲家故古関裕而さん(1909〜89年)は選外だった。「栄冠は君に輝く」など多くの野球応援歌を手掛けた古関さん。ゆかりがある福島県内の関係者は来年以降の念願達成に向け、決意を新たにした。
 市の古関裕而記念館には午後3時すぎ、結果を知らせる電話が入った。受け取った石川英弥館長は「『今年こそ』と思っていただけに、とても残念だ」と肩を落とした。
 殿堂入りを目指す地元の取り組みは2018年に本格化した。県内の各団体が「古関裕而氏の野球殿堂入りを実現する会」を設立し、ポスター作成や演奏会開催を通じてPRしてきた。
 機運が高まりつつある中、古関さんをモデルにしたNHK連続テレビ小説「エール」の放送開始日が3月30日に決まり、市内の県営あづま球場では7月29日に野球の五輪競技がある。
 市は本年度、古関さんを生かしたまちづくりを事業化。市中心部に「古関裕而メロディーストリート」を設けたり、古関さんの曲が鳴るメロディーバスを運行するなどしている。
 実現する会の会長を務める木幡浩市長は「朝ドラとオリンピックの『古関裕而イヤー』。功績を発信し、殿堂入り実現のために活動を続けたい」と誓った。
 福島県川俣町には古関さんが青春時代を過ごし、作曲などに使ったとされるオルガンが残る。古関さんの親類でオルガンを管理する木村重幸さん(70)は「演奏する古関さんの優しい表情が記憶に残っている。来年はぜひ殿堂入りしてほしい」と期待を寄せた。