東日本大震災の伝承に取り組む釜石高3年の洞口留伊さん(18)、野呂文香(あやか)さん(18)、佐々木千芽(ゆきめ)さん(17)が11日、岩手県陸前高田市の岩手県震災津波伝承館でこれまでの活動を発表した。卒業後、歩む道は異なっても「同じ悲劇を繰り返したくないという思いは一つ」と決意を新たにした。
 3人は震災当時、小学3年生だった。昨年9月には、ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の試合会場となった釜石鵜住居復興スタジアム周辺で、観客らに震災当日の避難行動や教訓を話した。
 伝承館の報告会では、スタジアムの「キックオフ宣言」でスピーチもした洞口さんが「自分の言葉で伝え、語り継ぐことが防災につながる」と呼び掛けた。
 野呂さんは防災意識の地域格差をなくそうと、卒業した釜石市内陸部の小学校で実施した授業を紹介。「大事なのは町を好きになること。好きだから災害にも備えられる」と強調した。
 3人は今春、別々の大学に進む。公務員志望の佐々木さんは「将来、災害に強いまちづくりに関わりたい。(避難など)情報伝達の在り方や地域コミュニティーの形成をしっかり学びたい」と将来を見据える。
 野呂さんは「学校ごとに合う防災教育のカリキュラムを開発できる先生になりたい」、洞口さんは「教育やインターネットなどさまざまな角度から防災を学びたい」と抱負を述べた。