宮城県気仙沼市は、公共施設に配備している災害備蓄品として、新たに乳児用液体ミルクを加える。沸騰した湯に溶かし冷ます粉ミルクと違い、哺乳瓶に注ぐだけで飲めるため災害時に効果を発揮する。市によると、県内の自治体で液体ミルクを備蓄品に入れるのは初めて。
 240ミリリットル入りの計288缶を準備した。生後3カ月の乳児30人の3日分に当たる。市役所本庁舎や唐桑町、本吉町の総合支所など市内各地の拠点となる7カ所が対象で1月下旬までに配備する。
 賞味期限は1年で購入費は約5万円。期限が切れる2〜3カ月前に入れ替え、古いミルクは希望する市内の保育所などに配る予定。
 国内製造が認められていなかった液体ミルクは、2016年4月の熊本地震で国外から支援物資として持ち込まれ、注目された。
 国は16年秋に国内での製造、販売に向けた検討を始め、18年夏に規格基準を定めた。東日本大震災からちょうど8年となる19年3月11日に販売が始まった。
 販売開始後、気仙沼市内で乳児がいる母親らから備蓄品として液体ミルクを配備するよう求める声が上がり今回、市が応じた。
 液体ミルクを導入する公共施設には哺乳瓶もある。市危機管理課の担当者は「避難所で少しでも安心して暮らせるよう、今後も細かいニーズに応じていきたい」と話した。