台風19号で堤防が決壊した宮城県丸森町の県管理3河川の復旧工法を考える技術検討会の最終会合が12日、県庁であった。被災箇所は雨水や河川水が浸透しにくい土に入れ替えて堤防の強化を図るなど、浸水被害を減らす対策を取りまとめた。
 県は内川、五福谷川、新川の3河川で決壊した18カ所について地質を分析した。透水性の低い土で堤防を整備するほか、遮水シートで河川側のり面を覆うなどし、越水した場合でも決壊までの時間を引き延ばせる構造にする。
 30年に1度の豪雨に対応する流下能力の確保を目指し、川底に堆積した土砂や流木の撤去も進める。五福谷川と新川が合流する内川を重点的に掘削し、現状より1.2メートル掘り下げる。
 3河川は被災箇所が多く、技術的な難易度が高いことから、国が本格復旧工事を代行する。県河川課の担当者は「地元への説明を尽くし、国と連携して復旧工事を進める」と話す。
 県は同日、豪雨災害の激甚化に伴う県内全域の治水対策を考える検討会を設置した。ダム機能の効果検証や河川情報の発信方法など課題を洗い出し、9月をめどに対策をまとめる。
 座長の田中仁東北大大学院教授(水工学)は「気候変動に伴う降雨の傾向を分析し、ソフト・ハード対策の両面を充実させる」と述べた。