多文化交流施設に脅迫電話 元市職員名乗り在日コリアン迫害

多文化交流施設に脅迫電話 元市職員名乗り在日コリアン迫害

【時代の正体取材班=石橋 学】川崎市川崎区の多文化交流施設「市ふれあい館」に13日、市の元職員を名乗る男から「朝鮮人は朝鮮帰れ」と在日コリアンを脅迫する電話があった。同館は多文化共生を掲げる市の象徴的施設で、在日コリアンの職員が多数働き、子どもから高齢者まで利用者にも在日コリアンが多い。

 同館によると、同日午前10時半ごろ、男性の声で「元、市の職員のモトハシと申しますが」と名乗った後、「朝鮮人は朝鮮帰れ」と怒鳴り、すぐに切れた。同様の脅迫電話は過去にもあったが、市の元職員を名乗るものは初めてという。

 市内では3日、市が使用を許可した同区の市教育文化会館で人種差別主義者によるヘイト集会が計画され、参加者により「ウジ虫、ゴキブリ、出て行け」とヘイトスピーチが行われた。講演会は市民の抗議で中止になったが、その後、報復ともとれる「朝鮮人こそ反日ヘイト」といった差別落書きが市内の公園などで46件見つかっている。

 同館は1988年、在日集住地区の同区桜本に市が開設。民族差別の解消を目的にした全国唯一の公的施設として知られ、運営は指定管理者の社会福祉法人青丘社が担う。

 市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」の三浦知人事務局長は「公の立場をかたって在日市民を迫害する卑劣な行為」と非難。その上で「市がヘイト集会にお墨付きを与え、差別落書きを非難する声明を出さずにいた結果、人権被害が拡大している。これまでの人権行政に反する市の姿勢が元職員を名乗らせたのではないか。いずれにしろ、具体的な迫害行為まで行われている危機的状況だ」と警鐘を鳴らした。


■ヘイト防ぐ指針の「運用検証」 川崎市議会で市当局
 人種差別の扇動を繰り返す極右活動家が川崎市内で計画したヘイト集会で、市が市教育文化会館の使用を許可したことに関し、鈴木賢二市民文化局長は13日の市議会で、公的施設でのヘイトスピーチを防ぐガイドラインについて「運用を検証する」との見解を改めて示した。公明党の山田晴彦氏(宮前区)の代表質問に答えた。検証の必要性について鈴木局長は「ガイドラインに沿って不許可要件に該当しないと判断したが、(市民の抗議など)混乱が生じたため」と説明した。

 また、差別撤廃条例の制定については「既存条例との整合性を図りながら課題を整理している。遅くとも来年度中の成立を目指して準備中だ」とした。自民党の末永直氏(中原区)などの代表質問に答えた。

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