戦隊ヒーローのマスクのような球面状の前面に、鋭い“目”。屋根の肩のラインには天窓がずらっと並ぶ。なかなかインパクトのある外観だ。名前を「サフィール踊り子」という。3月14日のダイヤ改正で東京─伊豆急下田間にデビューするJR東日本の新型特急である。

 踊り子号としては30年ぶりの専用車両で、客室は全てグリーン席。中でも伊豆急下田側の先頭車両は「プレミアムグリーン車」と称し、普通車の座席ならば横4列のところ、2列しかない。円柱を縦に割ったようなカバーに包まれ、料金もワンランク上だ。ほかのグリーン席も横3列で広々としている。4、6人用の個室もあり、海側の窓に沿ってふかふかのソファが据えられている。全体的にぜいたく極まる造りになっている。

 8両編成の中ほど、4号車にはカフェテリアが設けられた。一時は絶滅寸前だった食堂車の現代版で、温かい「ヌードル」(650円)を食べることができる。しょうゆ味のラーメンのことで、「ミシュランガイド東京2020」で二つ星を獲得した日本料理店の料理長が監修した。「ごく普通の食材」を用い「素朴ながら、本格的」な味を求めたという。