新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2月末から全面休業していた横浜・八景島シーパラダイス(横浜市金沢区)で23日、水族館ゾーン「アクアリゾーツ」の営業が再開した。入場口に赤外線サーモグラフィーを設置するなど、対策を講じる中でのオープン。「待ち遠しかった」「久々に癒やされた」。水槽を優雅に泳ぐ魚たちを前に、来場者の笑顔が広がった。

 高さ8メートル、幅15メートルの大水槽に、マスク姿の来場者が次々と足を止める。約1カ月ぶりの再開を待ちわびたかのように、元気に泳ぎ回るエイやサメの姿に見入った。見せ場は約5万匹のイワシの大群が餌を追う場面。体に浴びた照明を一斉に反射させてキラキラと輝きを放つと「すごい」「きれい」と歓声が上がった。

 全面休業から1カ月近く。21日にアトラクションゾーンの営業を再開させ、「感染防止対策の準備が整った」(担当者)ため、水族館の再開にも踏み切った。

 入場口ではスタッフが来場者の手に消毒液を吹きかけ、2台の赤外線サーモグラフィーでくまなく検温。37・5度以上だと体が赤色で示され、体温計で計測して再び37・5度以上の場合は入場を断るルールを定めた。施設内各所を2時間ごとに消毒清掃するほか、非常口のドアを開放して換気にも努め、来場者の密集が予想されるショーやプログラムは中止している。

 春休み期間中のかき入れ時に休業を余儀なくされながら、再開の準備を進めてきた。約80人の飼育員が動物たちと積極的に触れ合い、その様子を職員が動画に収めて公式ツイッターで発信。再開を受け、担当者は「魚や動物たちの姿を生で目にして、少しでも元気になってもらいたい」と思いを強くした。

 東京都町田市の会社員坂口真琴さん(28)は幼少期から毎年訪れ、「応援の意味も込めて来た」。両親と一緒に足を運んだ横須賀市の小学5年、池田愛菜さん(11)は「久しぶりに(家族)みんなで笑顔になれた」と目を輝かせた。