昨秋の台風19号の浸水被害を受け、川崎市が18日から10日間にわたって実施している検証委員会の中間報告への意見公募を巡り、市民から「期間が短すぎる」と批判の声が上がっている。募集期間を「30日以上」と定めた市条例に基づくパブリックコメントとの違いも明示されず、市には十分な説明が求められそうだ。

 13日に行われた市の検証委の第3回会合を受け、市上下水道局は27日まで「市民意見募集」と題して、市民から幅広く意見を募っている。しかし、市のパブコメの手続条例では意見募集の期間は30日以上とされており、市民からは条例違反を指摘する声が上がっていた。

 これに対し、同局は「今回のケースはパブコメではなく、あくまで『市民意見募集』。手続条例の対象外」と説明。パブコメの実施には、内容が「行政計画」「条例等」など5項目のいずれかに該当しなければならず、パブコメの運用を取りまとめる市市民文化局は今回の「中間報告」について「いずれの分類にも当てはまらなかった」とした。

 10日間の募集期間については、「4月上旬の最終的な結果報告を考えるとぎりぎりの日数」と市上下水道局。一方、被災住民らでつくる「台風19号 多摩川水害を考える川崎の会」の長谷川淳さんは「短期間で済ませ、とりあえず意見を聞いたというアリバイづくりだと思われても仕方がない」と憤る。

 さらに、告知が同局のホームページにしか掲載されておらず、情報提供の在り方にも疑問を呈す。同局は「被災地域の町内会長を直接訪問し、住民に広く周知してもらうよう伝えている」とするが、長谷川さんは「今回の問題は市民全員に関わること。もっと長い期間で幅広く市民から意見を募るべきだ」と話している。