ペースダウン、深呼吸で対処

ランニング中にわき腹が痛くなる……誰もが経験したことがあるでしょう。自然に治まりますが、痛みを予防してもっと快調に走りたいというランナーもいるようです。痛みはなぜ起こるのでしょうか。予防法はあるのでしょうか。

◆ランニング中だけでなく、例えば時間に間に合わなくて急に走り出したりしたときにも起こるわき腹の痛み。その原因には諸説あります。

◆右わき腹が痛む場合は、走ることで肝臓が揺さぶられることが原因と考えられています。肝臓は1,000〜1,400gもある大きな臓器。ランニングによって上下左右に揺さぶられ続けることで、肝臓と横隔膜を結ぶ靭帯が引っ張られることが痛みの原因となるのです。また、走ることで呼吸数が増えるために横隔膜が激しく動くことも一因になっているといいます。

◆左わき腹が痛む場合は、左側の肋骨の下にあるひ臓という臓器が過剰に働くことが原因といわれます。ひ臓は古くなった赤血球を壊したり、新しい血液を貯めたりする働きをしています。走ることで筋肉への血液供給を増やすため過剰に働き、負担がかかってしまうのです。

◆左わき腹の痛みには、大腸が関与しているという説も。左側には横行結腸から下行結腸への彎曲部(わんきょくぶ)があります。走ることで体が揺さぶられ、腸内のガスが移動して、この彎曲部にたまりやすくなります。一方、ランニング中は筋肉が優先されて腸への血流は少なめになり、ぜん動運動が低下しています。彎曲部にたまったガスが先に送られにくくなって、痛みが生じると考えられています。

◆走ることで消化活動が低下し、胃の中の食べ物が消化不良になることも左わき腹の痛みの原因の一つといわれています。食事後、あまり時間が経たないうちに走ると痛くなりやすいという経験もあるでしょう。

◆一方、走ることで胃、肝臓、腸などほとんどの臓器が揺れて動くため、臓器を包んでいる腹膜と内臓がこすれて刺激される、それが痛みの原因であるとする説もあります。

▽▼▽ 次ページでは ランニング中の痛みを止める方法について など▽▼▽

(監修:目黒西口クリニック院長 南雲久美子)