不二越が15日発表した2019年11月期連結決算は、米中貿易摩擦に伴う世界的な自動車やスマートフォン関連の投資停滞などが響き、3年ぶりの減収、2年連続の減益となった。

 事業別売上高は、ロボットなど機械工具が前年同期比1・3%増の877億3900万円、軸受け(ベアリング)や油圧機器など部品が3・2%減の1430億5200万円、特殊鋼などその他が3・3%増の182億8500万円。

 地域別の売上高は日本が3・1%増だったが、米国は11・0%減、欧州は8・9%減、中国は1・7%減などとなった。

 配当は期末一括で1株当たり100円を据え置く。20年11月期も設備投資の停滞が続くほか、為替相場も一段と円高傾向になるとみて減収減益と予想する。

 同日、取締役を対象に、信託を用いた株式報酬制度を導入することも発表した。2月19日の株主総会で正式決定する。


■じくじたる思い

 「不本意で、じくじたる思いだ」。東京都中央区の東京証券取引所内で会見した不二越の坂本淳社長は、就任後初めての通期決算の数字に厳しい表情を浮かべた。

 世界的な景気停滞を織り込み、2020年11月期も減収減益を見込む。「事業環境をやや厳しめに見積もっており、これが最低ライン。少しでも上積みしたい」と、受注増や生産効率化に取り組む方針を強調。

 富山と滑川の2工場を例に挙げ、創業の地から反転攻勢を狙う決意を示した。