■異なる材料 強固に接合

 工作機械メーカーのコマツNTC(南砺市福野、杉野高広社長)は、金属3Dプリンターの新しい金属加工技術を開発した。格子状に内部が複雑に入り組んだ「ラティス構造」を金属材料の曲面に造形でき、異なる材料の接合などの活用が期待される。同社は自動車の工作機械などさまざまな分野で新技術を活用し、装置としての市場投入を目指す。

 新技術は商品開発部要素技術開発課リーダの前花英一氏が5年半かけて開発し、「微細ラティスコーティング」と名付けた。製品を丸ごとを作るのではなく、材料の表面にラティスの部分だけを造形することによって、トータルのコストは低減できるという。

 微細ラティスコーティングでは、特許出願している二つの技術をメインに用いる。一つは「重力落下式粉末供給法」で、ノズルから粉末をそのまま落下させる方法。従来はローラーで粉末を平らに押し固めたり、ノズルからガスを吹き付けたりしていたが、曲面上での造形には不向きだった。

 もう一つは、レーザーの出力を千分の1秒以下の間隔でオンとオフを繰り返す「連続パルス発振」。出力が一定の場合よりも粉末が制御しやすく、100マイクロメートル以下の微細な造形が可能になった。

 新技術で期待されるのが金属と樹脂との接合。金属のラティスが樹脂の中で木の根が張るような状態になるため、接合の強度が上がる。電子部品の組み込みで、ラティスが部品を抱え込むように固定する用途などでの応用も検討している。