高岡市出身の化学者、高峰譲吉(1854〜1922年)が米ニューヨークに構えた別邸「松楓殿(しょうふうでん)」を再現した常設展が27日、高岡商工ビルに完成した。同ビルで特別展も開かれ、大勢の人たちが郷土偉人の功績や、松風殿の世界観を堪能した。

 松楓殿は1904年、米セントルイスで開かれた万国博覧会に日本のメインパビリオンとして建設。万博閉幕後、高峰が譲り受けてニューヨーク郊外に移設し、日米親善の社交場として活用した。

 松楓殿を所有する高峰譲吉博士研究会の滝富夫副理事長が、高岡への移設を希望し、松楓殿の壁画や天井画など約300点を市に寄贈した。

 常設展は1階ロビーの46平方メートルにスペースを設け、松楓殿内にある「松楓の間」を再現。金箔(きんぱく)地の油絵でマツとカエデを描いた壁画や天井画を並べたほか、応接テーブルとして使用していた「春日式八足卓」や能を描いた壁画などが展示され、来場者は貴重な品々をじっくりと眺めていた。

 常設展の完成に合わせ同日、同ビル2階で特別展が始まり、寄贈された調度品など約80点をはじめ、同研究会や市立博物館が所蔵する高峰ゆかりの品々約200点が並んでいる。特別展は29日まで。

 27日は同ビルでオープニングセレモニーがあり、高橋正樹市長が寄贈者の滝さんに市特別功労者表彰を贈った。滝さんは「常設展の完成を機に、皆さんで高峰の功績を世に広めてもらいたい」と話した。