上市署は29日、北アルプス・剱岳で21日に遭難した京都市在住の英国人大学院生(24)を救助した2人に署長感謝状を贈った。2人は山岳ガイドを目指す訓練の最中で、速やかに通報し応急処置を適切に行うなど、ガイドになるため習得した知識を生かした。

 感謝状を贈られたのは、滑川市開の国立登山研修所非常勤講師で元県警山岳警備隊員、香川浩士さん(42)と長野県小諸市の会社員、宇井太雄(うい・たお)さん(33)。大学院生は前剱付近で約10メートル滑落し、あばら骨を折り、頭部などを負傷した。宇井さんが英語で助けを求める声を聞き、登山道の脇でうずくまる大学院生を確認し、香川さんが携帯電話で室堂警備派出所に通報した。宇井さんは大学院生を岩の上に移した後、負傷した右腕を三角巾で固定し「絶対に助かります」と励ました。

 河崎正行署長が2人に感謝状を贈り「これからも登山者の生命と財産を守るため協力してほしい」と述べた。香川さんは「発見が早くて良かった。経験を生かし、山岳警備隊をサポートしたい」、宇井さんは「登山者を助けることができるガイドになりたい」と話した。