信じた祈った最後まで 高岡商応援スタンド

信じた祈った最後まで 高岡商応援スタンド

 驚異の粘りを見せるナインを信じ、声援は最後の瞬間まで途切れなかった。20日、甲子園球場で行われた第89回選抜高校野球大会1回戦。高岡商は盛岡大付(岩手)に9−10とわずかに及ばなかったものの、延長十回に勝ち越し点を挙げるなど堂々たる戦いぶり。試合後、一塁側アルプススタンドを埋め尽くした生徒、保護者ら約2千人から惜しみない拍手が湧き起こった。 開場とともに、アルプススタンドはチームカラーのえんじ色に染まっていった。同校応援部長の表璃菜さん(2年)は学ランに鉢巻き姿で「少しでも選手の元に声が届けば」とりりしい表情。高橋正樹高岡市長も駆け付け、「普段の力を出せば十分勝てる」とエールを送った。 初回、いきなり主砲・筏秀生選手の2点本塁打が飛び出す。父の博文さん(52)=南砺市北川=は「出発前、本塁打を打つと言っていた。本当にやってくれた」と笑顔を見せ、母の淳子さん(48)は涙を拭った。 その後は点の取り合いに。応援団は赤やえんじ色のメガホンを打ち鳴らし、大声援で後押しした。四回、島村功記選手が2点適時三塁打を放ってリードを広げると、父で高岡商野球部保護者会長の一成さん(47)=高岡市立野美鳥町=は「必ず打ってくれると信じていた」とうなずいた。大谷スポーツ少年団の細川颯人君(11)=小矢部市岡=は「点を取られても諦めないところがすごい」と目を輝かせた。 もつれ込んだ延長十回表、「打て打て」「今がチャンスだ」。張り上げる声にさらに熱がこもった。中村昂央選手が均衡を破る適時打を放つと、スタンドのボルテージは最高潮に。母の智美さん(45)=同市七社=は「幼い頃から観戦に来た甲子園でしっかり自分のプレーができた。勝負強さが出た」と喜んだ。 観客が祈るように見つめる中で迎えた十回裏。相手の打球が二遊間を破り、サヨナラの走者がホームを踏んだ。 「あー」。スタンドはため息に包まれたが、ナインが整列するとすぐに大きな拍手に変わった。同校野球部員で応援リーダーを務めた石橋拓哉さん(2年)は「高商らしい粘り強さが出せた。夏にまた、ここに戻ってきたい」と明るく前を向いた。 (社会部・田辺泉季)

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