川崎重工業(神戸市中央区)は13日、6月下旬に金花芳則社長(65)が代表取締役会長に就き、後任社長に橋本康彦取締役常務執行役員(62)が昇格する人事を発表した。新たな中期経営計画が始動する中、成長分野のロボット事業を率いる橋本氏をトップに据え、高収益体制の構築を図る。

 村山滋取締役会長(69)は退任する。

 橋本氏は入社以来、主にロボット部門を歩んだ。現在は油圧機器や産業用ロボットを扱う精密機械・ロボット事業を率い、2019年3月期の営業利益は213億円と事業別で最高の利益率を誇る。シスメックスとの共同出資会社「メディカロイド」(神戸市中央区)の社長も兼ね、日本産初となる手術支援ロボットの開発を進めている。日本ロボット工業会会長も務める。

 売上高の約6割を海外事業が占める川重。米中貿易摩擦など世界経済の減速により、20年3月期決算は最終減益になる見通し。近年の業績を先導してきた部門のトップを据えて経営体制の刷新を目指す。橋本氏は「スピード感を持ち、社会の変化に俊敏な会社をつくり上げたい」と語った。

 金花氏は16年就任。航空機関連などで売り上げを伸ばしたが、市場環境の悪化などで祖業の造船や車両事業で損失を計上していた。(横田良平、西井由比子)

【橋本 康彦氏(はしもと・やすひこ)】東京大工学部卒。81年川崎重工業。ロボット部門が長く、12年精密機械カンパニーロボットビジネスセンター長。16年常務執行役員、18年から現職。神戸市須磨区出身。