ガス給湯器大手のノーリツ(神戸市中央区)は26日、國井総一郎社長(66)が代表権のある会長となり、腹巻知取締役専務執行役員(61)が社長に昇格するトップ人事を発表した。いずれも10月1日付。社長交代は11年ぶりとなる。

 同社は昨年11月、不採算だったシステムキッチン、システムバス事業からの撤退を表明した。従業員の希望退職など固定費圧縮と合わせた構造改革で、利益の出やすい体質づくりにめどがつくとともに、2021年から新たな中期経営計画がスタートするのを前に世代交代する。

 國井氏は09年、社長に就任。順調に収益を伸ばし、2013年12月期に売上高が初めて2千億円台に乗った。しかし、その後は価格競争が利益を圧迫し、構造改革に踏み切った。

 腹巻氏は、主に開発畑を歩み、国内事業本部長として構造改革をけん引した。新型コロナウイルスの影響で1〜3月期が営業赤字となる厳しい環境下。腹巻氏は会見で、「不採算の商材の見直しなどコスト圧縮をさらに進めると同時に、成長する事業をしっかりと育てたい」と述べた。

 給湯器については今後、主力の住宅向けに加え、ホテルや介護施設など事業所への売り込みに力を入れる。洗浄などの保守サービスを通じて顧客との接点をつくり、更新需要の取り込みを図る。(長尾亮太)

 腹巻 知氏(はらまき さとし)1983年東京理科大卒、ノーリツ入社。子会社の信和工業社長、研究開発本部長などを経て、15年取締役。福井県出身。