新型コロナウイルスの影響を受けて縮小した神戸空港発着の運航便数が、徐々に持ち直している。7月1日から全日本空輸(ANA)が羽田線を一部再開し、神戸空港の就航5社が再び出そろう。ただ運休が続く路線もあり、便数はピーク時の半分程度。運用規制が緩和されて拡大した1日80便の運航の実現は、まだ見通せない状況だ。(横田良平)

 神戸空港にはANAのほか、スカイマーク(SKY)と新興航空会社のフジドリームエアラインズ(FDA)、那覇線を運航するソラシドエア、新千歳線を飛ばすAIRDO(エア・ドゥ)が就航している。

 新型コロナの感染拡大を受け、3月中旬からSKYが減便を開始。4月に入り政府が緊急事態宣言を発令し、移動自粛が呼び掛けられると、需要減少で減便と運休が増えた。ANAとFDAは4月下旬から全便を運休し、書き入れ時のゴールデンウイーク中でも運航を続けたのは3社の新千歳と羽田、那覇の3路線に限られ、最も少ない日で12便にとどまった。

 5月の旅客数は約1万3千人と、2006年2月の開港以降で最低になった。

 宣言解除後は少しずつ復調し、7月1日にANAが羽田線を再開して就航5社が出そろうが、7月上旬に運航するのは9路線46便にとどまる見通し。ANAの新千歳線とFDAの出雲、高知線は運休したままだ。

 SKYは神戸発着の全路線で運航を再開。7月上旬には神戸発着便を6割強まで戻す。ビジネス需要に加え、観光需要も戻りつつあるというが、広報担当者は「状況は日々変わっており、全54便が回復する時期は見通せない」と話す。

 神戸空港は、昨年の関西3空港懇談会で発着枠の拡大が決まり、今年3月から上限となる1日80便が埋まる予定だった。しかし、コロナ禍で80便が飛んだ日はない。FDAは出雲線を8月末まで運休する予定で、80便の運航実現は早くても9月以降になる見込みだ。

 3空港を運営する関西エアポートの山谷佳之社長は「国内線は7月から持ち直すと期待している」との見方を示しつつ、「影響の長期化は避けられない。その中でベストを尽くすのみ」と話している。