警察庁と日本自動車連盟(JAF)が2019年のシートベルト着用率を調べたところ、兵庫県内の高速道路での後部座席の着用率は62・3%で、全国ワースト5位、近畿圏内では最低だったことが15日、分かった。全国平均(74・1%)を約12ポイント下回り、一般道では34・3%にとどまった。着用しない状態で事故に遭うと、全身を強打し、車外に放出される危険性が高まるため、兵庫県警は着用の徹底を呼び掛けている。(津田和納)

 後部座席のシートベルト着用は08年施行の改正道路交通法で義務付けられた。高速道路などで着用していない場合、ドライバーに1点の違反点数が付く。19年11月実施の調査によると、一般道での全国平均着用率は運転席が98・8%、助手席が95・9%と定着しているが、後部座席は39・2%と依然として低かった。県警は、ドライバーに重大な事故につながるとの認識が低い▽罰金がないなどペナルティーが軽微ととらえられている▽義務化が浸透していない−などが定着しない理由とみている。

 後部座席で着用を怠ると、死亡事故につながる危険が著しく高まる。警察庁によると、時速60キロで走る車が衝突事故を起こした場合、後部座席の同乗者は高さ14メートルのビルから落ちるのと同じ程度の衝撃を受け、即死につながるという。

 19年7月には、西宮市塩瀬町名塩の中国自動車道で、トラックに乗用車が衝突し、乗用車の後部座席に乗っていた女子大学生=当時(20)=が車外に放り出され、全身を強く打って亡くなった。

 県警は運転免許センターでの講習や交通安全教室の機会を通じ、シートベルト着用の徹底を呼び掛けている。15日には、新名神高速道路の宝塚北サービスエリアで啓発の催しを開き、大阪府警と合同でチラシを配布するなどした。県警交通企画課は「家族や友人の命を守るため、一般道でも着用するよう意識し呼び掛け合ってほしい」としている。

 高速道路での後部座席の着用率をみると、近畿ワースト2は大阪の63・4%。上位は京都87・4%、滋賀86%と続いた。東京は73・5%と全国平均をわずかに下回った。