晴れても「大雨警報」なぜ? 雨量以外の発表基準、低い認知度 正しい伝え方に課題も

晴れても「大雨警報」なぜ? 雨量以外の発表基準、低い認知度 正しい伝え方に課題も

 西日本豪雨では兵庫県内で初めて大雨特別警報が出され、豊岡や朝来市などの24時間雨量が観測史上最大を記録。大雨警報は全41市町で発令された。ただ、8日午前には、神戸・阪神間を中心に広範囲で雨が上がっていたにもかかわらず、夜まで警報は解除されなかった。「晴れているのに、なぜ大雨警報?」。疑問や分かりにくさを指摘する声が漏れた。(金 旻革、太中麻美)


 神戸地方気象台によると、西日本豪雨で県内は5日午前3時35分に神戸、西宮、芦屋、宝塚の4市で大雨警報が発令。その後、6日午後8時27分までに41市町で発令された。

 神戸市内では8日午前には雨が上がったが、大雨警報の解除は同日夜だった。同気象台は「天候が回復しても地中には水が残っており、土砂災害の危険があった」と説明する。

 大雨警報には、想定される災害として「土砂災害」と「浸水害」の2種類がある。もともと区別していなかったが、気象庁が2010年から運用を開始。神戸市の場合、今回の豪雨で浸水害の警報解除は7日午後6時10分、土砂災害は8日午後8時16分だった。

 災害のリスクを的確に判断するため、気象庁は技術開発に取り組んできた。大雨警報の発表基準はかつて雨量のみだったが、2008年には地面に染みこむ量を数値化できる「土壌雨量指数」を導入。土砂災害の危険度評価の精度が高まり、2種類の大雨警報導入につながった。

 13年には、災害の危険が著しく高いことを知らせるため「特別警報」を導入。17年には地表の雨量を示し、浸水被害の危険度を判定する「表面雨量指数」を開発。洪水警報に関する指数も確立し、地域を細分化して災害の危険度情報を提供できるようになった。

 しかし、市民からは「晴れているのに大雨警報では分かりにくい」との指摘が相次ぐ。大雨警報が土砂災害と浸水被害のリスクを表すことが普及していないことが原因とみられ、情報発信の在り方に課題が浮かぶ。気象庁予報課は「市民に正しく情報が伝わる方法を常に考えたい」と話している。

 兵庫県立大の阪本真由美准教授(防災危機管理)は「警報などの情報量が多かったのが今回の豪雨の特徴だ。情報にアクセスし、自らの行動を判断するスキルが求められる」と話した。


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