大雨時、子どもの受け入れは 豪雨災害で課題浮き彫り、保育施設の休園基準

大雨時、子どもの受け入れは 豪雨災害で課題浮き彫り、保育施設の休園基準

 西日本豪雨では、保育所やこども園などの保育施設から子どもを連れて避難所へ移動したケースが相次いだ。大雨などによる保育施設の休園については基準がなく、各施設が自治体に相談して判断する。兵庫県内の土砂災害警戒区域では、預かった子どもの安全を守るため苦渋の決断を迫られた。専門家からは「国が指針を定めて保護者に周知するべき」との声が上がっている。

 6日朝、降雨の中、神戸市内の土砂災害警戒区域にあるこども園から、非常用リュックを背負った職員が子どもを乗せたバギーを押し、近くの高校へと避難した。同園はこの日、市と相談して登園の自粛を保護者に求めていたが、数人の子どもが登園。園長は園にいると土砂崩れに巻き込まれる恐れがあることから「市の指示に従って避難した」という。

 国は「避難準備情報発令で災害時要配慮者は避難の開始が求められる」とするのみで、保育施設を所管する厚生労働省は「休園については自治体や園に判断を任せることになる」との見解だ。

 神戸市は独自に「避難勧告を休園の目安」としているが、明文化はされていない。相談があれば助言や指導を行うものの「最終的には各施設の判断」とする。

 豊岡市は各施設との取り決めで「避難準備情報が出た段階で休園」とし、本年度から毎年、保護者に説明する予定という。担当者は「保育施設は平屋建てが多いことから早めの休園とした」と説明する。

 また、今回の災害を受け、共働き世帯が多く保育ニーズの高い伊丹市は独自の休園基準策定に乗り出した。市の担当者は「保育施設は福祉施設なので開所が基本。どのような状況で休園にするのか悩ましい」という。

 徳島大学の中野晋教授(62)=地域防災学=は「預けたい保護者の要望もあり、施設が単独で休園を決めることは難しい」と指摘。「国がガイドラインを示した上で、各施設の置かれた状況に合った避難基準を、自治体が施設とともに作成し、保護者に周知する必要があるのではないか」と話す。

(篠原拓真)


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