兵庫県洲本市で2015年3月、自宅近くの男女5人を刺殺したとして殺人などの罪に問われた平野達彦被告(45)と弁護人が、一審神戸地裁の裁判員裁判による死刑判決を破棄して無期懲役とした大阪高裁判決を不服とし、それぞれ10日付で上告した。検察側の上告断念で死刑判決の可能性は消えている。事件で亡くなった男性=当時(62)、妻=同(59)、母=同(84)=の遺族らは12日夜、代理人弁護士を通じてコメントを出した。全文は次の通り。

 「検察側は上告を断念し、被告人のみが上告したとの知らせを聞き、大きな衝撃を受けています。

 今後は、最高裁判所の判断が出るまで待つしかないと聞いています。

 もう被告人が死刑になることはなく、そのうえ、被告人が無罪になるかどうかだけの手続きが続いていくことになります。

 それは私どもにとって、ただただ恐怖とストレスの時間でしかありません。

 最高裁判所には、一刻も早く、あのような犯人が無罪にならないよう決断いただきたいです」