東京都内の男性タクシー運転手(72)が新型コロナウイルスに感染していたことが新たに判明し、同業の運転手からは口々に不安の声が上がった。

 「かなりショックを受けている」。兵庫県姫路市内のタクシー会社の担当者は動揺を隠せない。

 タクシーの車内は、利用客と運転手との距離が1メートルほどと近い。同社は新型肺炎の感染拡大を受け、乗務員にマスク着用を推奨。状況によっては車内のシートをアルコール消毒するなど、対策に取り組んできた。

 しかし、今回の感染判明に「より警戒レベルを上げて予防策を講じないといけない」と担当者。マスク着用の義務化などを考えるが、「マスクや消毒液など予防するための資材がどこも売り切れで手に入らない。他にどんな方法を採ればいいのか」と頭を抱えた。

 「同じ運転手の感染と聞いて、より身近に感じるようになった」と、神戸市中央区のJR神戸駅前で利用客を待つタクシー運転手の男性(62)。「もうマスクは手放せない」と漏らす。

 春を迎える中で観光客は増え、今夏には東京五輪・パラリンピックも予定されている。「4、5月ぐらいまでには落ち着いてほしい」と願う日々だ。(川村岳也、篠原拓真)