新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の感染が国内各地で広がっている。感染経路が分からないケースもあり、兵庫県の相談窓口には14日、不安を訴える相談が一気に増えた。県は検査体制を整えるとともに、市民にも「過剰に心配することなく冷静に行動を」と呼び掛けている。

 13日、国内初の死者が神奈川県で確認され、和歌山県などで新たな感染者が判明。兵庫県疾病対策課によると、14日は正午までに20件の電話相談が寄せられた。「前日までの2倍のペース」(同課)という。

 いわゆる「市中感染」が広がると、地域の検査や医療態勢が問われる。

 兵庫県内で新型コロナウイルスの検査ができるのは、県立健康科学研究所(加古川市)や神戸市環境保健研究所など4カ所の地方衛生研究所。県立研究所の担当者は検査量について、「24時間フル稼働すれば、計算上では1日に90検体」と話す。

 兵庫県の検査機関数は全国の都道府県の中では多い方という。しかし、同課は「それでも能力は限られている。本当に必要な人のための検査にしなければならない」とし、「陰性を確認するための検査」は控えるよう医療機関にも求めている。

 県内での検査までの流れは次の通りだ。

 感染者らとの接触があり、感染が強く疑われるケースはまず、県健康福祉事務所や政令市・中核市の保健所内に設置された「帰国者・接触者相談センター」(計17カ所)に電話をする。センターは、患者の病状や行動履歴を聞き取って、県内40カ所の医療機関に開設された「帰国者・接触者外来」を案内する。診察を受け、他の感染症などに当てはまらない場合は新型肺炎の検査を行う。

 感染者らとの接触がない場合は、かかりつけの病院などで直接受診。季節性のインフルエンザに該当しない場合など病状を見ながら、病院が保健所などと相談し、同様に新型肺炎の検査へと移るという。

 同課は「検査の依頼が集中したり、患者が病院に殺到したりすると必要な対応ができなくなる恐れがある。感染拡大と重症化を防ぐために適切に対応したい」と話している。(篠原拓真、前川茂之)