兵庫県が24日初開催した「新型コロナウイルス感染症対策協議会」。座長の荒川創一・神戸大大学院客員教授は、県内の現状について「クラスターの感染はほぼ終息に向かっている」と述べた。一方で、一部の感染症指定病院では軽症患者が病床を圧迫している状況に触れ、「医療崩壊の回避に向け、手を打たねばならない」と警告。協議会は医療体制の拡充を求める提言を出した。(霍見真一郎)

 この日、県が発表した感染者の状況(23日時点)では、検査で陽性が出た113人中、感染経路不明は7人のみ。そのほかはクラスターなど経路がたどれており、それぞれ関係者のPCR検査を実施しているという。荒川座長は「患者が100人を超える中、経路不明が1桁。疫学調査は全国的にみてもよくできている」と評価した。

 一方で、海外からの帰国者の感染確認が相次いでいる。荒川座長は「病院に応じた機能分担など、安心して治療を受けられる環境を維持していく必要がある」とし、通常の救急など新型コロナ以外の治療との両立を強調。軽症者らの自宅療養も速やかに検討するよう促した。

 県によると、県立尼崎総合医療センター、神戸市立医療センター中央市民病院、県立加古川医療センターの3病院は、患者の集中で、スタッフを含めた集中治療室(ICU)の体制維持が厳しくなりつつあるという。井戸敏三知事は「ここが破裂しちゃうと医療破壊につながりかねない。協議会には強い危機感を持って提言をいただいた」と話した。