兵庫県は29日、新型コロナウイルスの感染者が新たに発生した飲食店やイベント会場を利用した人らに、メールやLINE(ライン)で一斉通知する「新型コロナ追跡システム」を導入すると発表した。クラスター(感染者集団)が発生した施設に加え、懸念される施設も店舗名などを明示して注意を喚起。7月10日に運用を始め、感染が再拡大する「第2波」への対策を強化する。

 これまでにクラスターが発生したライブハウスや接客を伴うキャバクラなどに加え、不特定多数の利用がある飲食店や映画館、屋内外のイベントを主に想定。登録時や通知前に店名公表を受諾してもらうという。

 施設側が、店舗や会場などに県が発行する「QRコード」を掲示する。利用者はスマートフォンで読み取り、LINEアカウントかメールアドレスを登録。その施設やイベントで後日、感染者がいたことが分かれば、同じ日の利用者に一斉に通知する仕組み。

 県によると、先行導入した大阪府のシステムは、感染者が判明してもクラスターと認定されない場合、店舗名などが公表されない。一方、兵庫は感染者が少ない場合でも、濃厚接触者が特定できないなど感染拡大が危惧されると職員が判断した場合、施設名や感染者の利用日などを通知する。

 井戸敏三知事は会見で「施設側の協力が不可欠。業界団体などを通じて積極的に働き掛けたい」と述べた。(藤井伸哉)