3億キロ先の小惑星で物質採取 探査機の到着心待ちの教授

3億キロ先の小惑星で物質採取 探査機の到着心待ちの教授

 太陽系と生命誕生の謎を解き明かすため、4年前に打ち上げられた探査機「はやぶさ2」が、27日にも3億キロ離れた小惑星りゅうぐうに到着する。今回は、小惑星の表面に穴(クレーター)を開け、より「新鮮」な物質を持ち帰るのが主な目的。世界初となる任務で、科学分析や撮影カメラ開発を担当するのは神戸大学を中心としたグループだ。同大学の荒川政彦教授(53)は「小惑星がどんな姿をしているのか、全く想像できない」と到着を心待ちにしている。(霍見真一郎)

 「はやぶさ2」は、小惑星から物質を持ち帰ることに成功した「はやぶさ」の後継機。新たに銅の玉を爆薬で小惑星に打ち込むインパクター(衝突装置)を搭載し、直径約900メートルのりゅうぐうに、直径最大10メートルのクレーターを開けることを計画している。りゅうぐうには46億年前の水や有機物が残されていると考えられているが、地表は太陽光で焦げている可能性がある。インパクターで人工クレーターを造る手法は、地中の試料を採取する画期的なアイデアだ。

 荒川教授は、インパクター担当の科学主任研究者に2012年9月に着任し、13年には実機と同じ装置で約100メートル離れた砂地にクレーターを造るテストに立ち会った。穴を開ける様子を撮影する小型分離カメラも宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同開発。神戸大が中心となり、広角レンズや頑丈なセンサー、アンテナなどの検討を重ねた。

 はやぶさ2が人工クレーターを造る実験をするのは来年3月の予定。荒川教授は「22歳のころから衝突実験に取り組んできて、今回、惑星で実験する機会に恵まれた。自分たちが作った分離カメラでクレーターができる様子を見られれば、感慨もひとしお」と話す。

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