熊本県八代市鏡町の「平本染工場」(平本雅子社長)で、5月の端午の節句に向けた矢旗やこいのぼり作りが最盛期を迎えている。

 同社は生地の裁断から下描き、色付けまでを職人が手作業で行う老舗。矢旗の長さは2〜8・2メートルで、絵柄は「川中島の合戦」や「宇治川の先陣争い」など約20種類を手掛ける。

 13日は、最も人気が高い「加藤清正の虎狩り」の色付け作業の真っ最中。職人は色鮮やかな染料で濃淡を付け、勇壮な武者絵を描いていた。

 矢旗の色付けに14年以上携わる池田真弓さん(56)は「はけのさばき方で武者や動物の表情は変わる。職人の数は減ったが、伝統技術を次代に伝えていきたい」と話した。(上杉勇太)