熊本市西区池田の特別養護老人ホーム「上熊本苑」の施設長、河本達人さん(49)は昨年4月、地元の消防団に加入しました。

 熊本地震では水道やガスなどのライフラインが断たれた同施設。すぐに駆け付けてくれたのが消防団でした。「トイレなどに使う水をバケツにくんでどんどん運んでくれました」と振り返ります。

 施設には、東日本大震災の後に作った災害対応のマニュアルがありましたが、理念中心の内容であまり役に立たなかったとのこと。食料の備蓄は入所者29人の2日分しかなく、「職員分を含め食料はまったく足りず、地元住民の炊き出しに助けられた。地域の支援がなかったら入所者を救えませんでした」。

 消防団の訓練について、年齢的に大変と感じることもあるそうですが「地震を体験し、受け身の姿勢ではいけないと気付かされた。私のような40代の加入が、若手の呼び水になればうれしい」。

 今後は福祉関係の知識やスキルを生かし、団員として住民同士の助け合いや、地域の防災力強化に貢献していきたいと言います。(山口尚久)