熊本日日新聞社と地方経済総合研究所(熊本市)が県内企業経営者を対象に実施したアンケートで、2021年卒以降の新卒採用日程について「通年採用を進める」か「現行日程から早める」と回答した企業の合計が全体の3割に上った。企業間の人材獲得競争が激しくなる中、優秀な人材を安定的に確保したい思いが見て取れる。

 「通年採用」は19・3%、「早める」が11・2%。「現行日程を維持する」は48・9%、「遅らせる」は2・6%だった。

 就職活動の日程を巡っては18年、それまで日程などの指針を定めてきた経団連が21年卒以降は策定しないことを決定。これを受け、21年卒以降については政府が、当面は企業説明会を3月、選考活動を6月、内定を10月以降とする従来日程の維持を決めている。

 「通年採用を進める」か「早める」とした企業に理由(複数回答)を尋ねたところ、「通年採用を進め、安定して人材を確保したい」が61・5%でトップ。「首都圏などの大企業に人材を囲い込まれる前に、優秀な人材を早めに確保したい」33・3%、「企業ががんばった分だけ採用で成果が出る」11・5%と続いた。

 「維持」か「遅らせる」と答えた企業は「採用活動のスケジュールが組みやすい」が64・5%で最多。「学生が学業に専念する時間を確保すべき」が33・1%、「内定を早く出すと、内定辞退の可能性が高まる」と「通年で採用できる人員や資金がない」がともに21・5%だった。

 人手不足が深刻化する中、「募集しても人材が集まらない」、「優秀な人材が県外に流出している」、「内定辞退が出ないように、引き留めに苦労している」といった悩みも寄せられた。

 アンケートは19年11〜12月に実施。255社が答えた。(山本文子)