熊本県甲佐町豊内に熊本県が整備した災害公営住宅(復興住宅)の「町営甲佐団地」(15棟30戸)で、軒裏にカビなどの不具合が相次いで見つかった問題で、県は26日、設計段階や完了検査に複数の見落としがあったことを認め謝罪した。

 県住宅課が同日、県庁で調査結果を公表。全30戸で、軒裏の黒カビや、靴箱の奥行きが足りず25センチ以上のサイズが収容できない問題点を確認した。天井から鉄くぎが飛び出た施工不良住宅が2戸、ドアやサッシがスムーズに閉まらない作動不良も13戸で見つかった。

 県は「設計書に目は通したかもしれないが、靴箱はチェックしていない」と釈明。天井の鉄くぎに関しては、「建物の完了検査で見落としていた」とミスを認めた。

 軒裏の黒カビについては今年2月、設計者から「高温多湿な周辺環境が原因」と回答を受けていたと説明。今後、甲佐町や、設計者、施工業者と連携し、「継続して原因を調査する」とした。

 同課は「発注者として責任を感じ、誠に申し訳ない。日常生活に大きな影響を及ぼすものではないが、町と協議し一つ一つ対応したい」と話した。

 同団地は、県がアートポリス事業で整備し昨年3月に完成した。総工事費は約6億3300万円。(立石真一、野方信助)