熊本市動植物園(東区健軍)で生まれたライオンの子どものうち2頭が28日、九州自然動物公園アフリカンサファリ(大分県宇佐市)に移送された。同日午後3時半ごろまで、市動植物園での最後の公開があり、多くの市民が成長した姿を目に焼きつけた。

 新天地に旅立った2頭は雄レオと雌ココ。園に残る雌サニーとともに昨年5月9日、父サン、母クリアの間に生まれた。公開が始まると、愛くるしい姿を見ようと来園者が獣舎前に行列をつくった。

 現在は3頭ともに体重約90キロ。飼育スペースが手狭なため3月に譲渡を予定していたが、新型コロナウイルス感染防止のための休園で延期されていた。

 28日は梅雨の晴れ間に恵まれ、多くの親子連れが来園。係員が距離を取って見学するよう呼び掛ける中、3きょうだいがじゃれ合う様子に、歓声が上がった。

 東区のパート多田藤子さん(60)は、「熊本地震後に足が遠のいていた動植物園を訪ねるきっかけをつくってくれたので寂しい。2頭には新たな環境で幸せに過ごしてほしい」と、涙ぐみながら別れを惜しんだ。(山口尚久)