イ草の香り、古里感じて JR新八代駅で帰省客“お出迎え”

イ草の香り、古里感じて JR新八代駅で帰省客“お出迎え”


 八代市のござ職人山下文男さん(66)は、毎年、盆と正月の前にJR新八代駅にイ草を飾り付けている。帰省客にイ草の香りで古里を感じてほしいと、12年間続けている。

 衰退するイ草業界を「何とかしたい」と思ったのがきっかけ。九州新幹線の新八代−鹿児島中央間が開通した翌年の2005年、新八代駅にイ草の束を初めて飾った。

 11年の全線開通時は自身の還暦も重なり、畳表で作った座布団(縦180センチ、横42センチ)やクッション(42センチ四方)を記念に寄贈した。いずれも駅構内の待合室で今も使われている。

 10日、山下さんは駅改札近くの壁の竹筒に、赤や黄色に染色したイ草を、昨年末に飾ったイ草と取り換えた。イ草が揺れるたびに、周囲に良い香りが広がった。

 山下さんは「八代といえばイ草。業界は衰退しているが、新しいアイデアを出し続けて、次の世代につなげたい。イ草の飾りは、生涯続けていきたい」と話した。(中村悠)

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