日本最大級のカスタム&チューニングの祭典「東京オートサロン」。2020年も1月10日から12日まで開催されました。そのなかで、群馬トヨタが運営する「RVパーク」にトヨタ「ランクル70」の再販を予感させるコンセプトモデルが展示されていました。いまなお、根強いファンの多いランクル70は、再販される可能性はあるのでしょうか。

ファン待望の「ランクル70」が復活か?

 毎年、1月に開催されるカスタムカーの祭典「東京オートサロン2020」ですが、その会場の一角に非常にミステリアスなコンセプトモデルが展示されました。

 クルマの名前は「The New GTG Land Cruiser Concept」。トヨタ「ランドクルーザー(70系)」のワゴン・ショートボディです。どのようなモデルなのでしょうか。

 展示されていたのは、群馬トヨタが運営する「RVパーク」。オフロード4WDのカスタムを積極的におこなっているトヨタ系列の販売店です。

 過去には、トヨタ系列でありながら、ランドクルーザー(40系)の見た目にカスタムされたスズキ「ジムニー」を展示して、来場者の注目を集めました。

 なぜRVパークは、いまランドクルーザー(70系)のコンセプトモデルを出展したのでしょうか。RVパークのスタッフは次のように語ります。

「ランドクルーザー70系は2014年から2015年の一年間だけ再販されましたが、こうした歴史と実績のあるクルマは忘れられてはいけないと思います。

 そこで後世に残していくという意味でも、“現在の技術や価値感でランクル70を発売したどういうクルマになるのか”というテーマでコンセプトカーを展示することになりました」

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 ベースとなる車両は、日本では非常に珍しいワゴンのショートボディ。左ハンドルなので、海外向けモデルであることが分かります。ドアミラーにアラビア語が書かれていたので、どうやら中東向けのようです。

 外観デザインで目に付くのが、「丸目ヘッドライト」。再販された70系が角目だったことで、一部のファンから不興を買ったことを踏まえてのカスタムなのでしょうか。

 丸目のなかには、縁を彩るリング形のLEDデイライトと、LEDヘッドライトバルブが見えます。さらにフロントグリルには、アースマークではなく、昔ながらのTOYOTAレターマークのバッジが取り付けられています。そこには往年の70系の顔があり、ファンはこれだけでも感涙ものです。

 バンパーやボンネット形状は、基本的に再販バージョンと同じようです。後ろも同様で、6:4分割のリアゲートは健在でランドクルーザー70系としてのアイデンティティを失っていません。

 内装においては、気になるのが、シートトリムです。再販モデルの76系や79系のように、素っ気ないトリムではなく、中央部分に迷彩柄をあしらった2トーンになっています。ヘッドレストにはランドクルーザー70のロゴが欧文で刺繍されており、1980年代の70系を彷彿とさせます。

 インパネの一部はボディ同色に塗られ、いかにも現代的なアプローチでリメイクされています。また、スピードメーターは、海外モデルも含めて現在販売されている70系のメーターはいかにも実用車然とした素っ気ないものが取り付けられていますが、このコンセプトモデルには艶消しシルバーの加飾プレートが奢られていました。

 このプレートは、ランドクルーザーファンならすぐに分かりますが、40系のメーターパネルから雰囲気を受け継いだものです。

 なお、過去に販売されていた「FJクルーザー」のインパネにどこか似ていなくもありませんが、スライドレバー式のヒーターパネルなどは、やはりランクルはこうあるべきだという意匠です。

予想外な足回り&再販の可能性は?

 コンセプトモデルのボンネットを開けてみると、積まれていたのは再販モデルと同じ4リッターV型6気筒ガソリンエンジン(1GR-FE型)。

 スタッフが「サスペンションをぜひ見てみてください。面白いですから」というので、車両の下を覗き込んでみると、そこには驚くべき光景がありました。

 車体後部に、本来ないはずのトレーリングアームが取り付けられているのです。つまりこの70系は、リアがリーフリジッドサスペンションではなく、3リンク式コイルリジッドサスペンションに変更されているのです。

 なぜ、ここまで大がかりな改造を施しているのでしょうか。これについてもスタッフは「現代的なアプローチで70系をリファインするとしたら、リーフスプリングではなくコイルスプリングもありでは…という考え方です」と説明します。

 この70系は、再販のスタディモデルなのではないか、という想像が膨らみます。スタッフは「今回のコンセプトモデルに協力していただいた会社名がボディサイドに貼ってありますので、そちらも見てください」と、何とも謎かけみたいなことをいいます。

 そこには、トヨタ車体をはじめとするトヨタ系列のサプライヤーや協力企業の名前がずらり。つまり、このコンセプトカーは相当な本気モードで作られているわけです。

 再販の可能性について聞いてみると、「正直申し上げて、この70系の未来はまだ決まっていないというのが実情です。しかし、ユーザーの皆さんの期待感が盛り上がれば、将来、ディーラーで見る可能性がないわけではないかもしれません。ぜひ皆さんで盛り上げていただければと思います」(前出スタッフ)と、やはり謎めいた答えが返ってきました。

 70系再販については賛否両論ありますが、もし四輪コイルリジッド式サスペンション、しかもディーゼルエンジンになるとすれば、かつての再販時よりも人気が高まることでしょう。

 しかも丸目顔ともなれば、大ブレイク必至です。ジムニーを初めとする主要なオフロード4WDが現代的なリメイクで生まれ変わった昨今、王者ランドクルーザー70系が理想の形で戻ってくることこそ、四駆ファンにとって最高の福音なのではないでしょうか。