国内市場ではセダンは減少傾向にありますが、そのうえ現行モデルの高性能セダンは高額なモデルばかりとなってしまいました。しかし、ちょっと前の高性能セダンなら、手が届きやすい価格で販売されています。そこで、ひと世代前のハイパワーセダンを3車種ピックアップして紹介します。

中古車ならまだまだある! 手ごろな価格のハイパワーセダン

 近年はセダンのラインナップが少なくなり、とくに現行モデルとして販売中の高性能セダンは、比較的高額なモデルばかりとなってしまいました。

 しかし、中古車市場ではちょっと前の高性能なセダンが多数流通しており、なかには手ごろな価格のモデルも存在します。

 そこで、いまが狙い目のハイパワーセダンを3車種ピックアップして紹介します。

●スバル「レガシィB4」

 1989年にスバル初代「レガシィ」が発売され、高性能セダン/ステーションワゴンという新たなジャンルを開拓しました。

 レガシィは代を重ねるたびに高性能化して、2009年に発売された5代目となる「レガシィB4」のトップグレード「2.5GT」シリーズには2.5リッター水平対向4気筒ターボエンジンが搭載されました。

 最高出力は285馬力を誇り、駆動方式は全車4WDで、組み合わされるトランスミッションは5速ATが標準ですが、「2.5GT Sパッケージ」のみ6速MTが設定されています。

 外観のデザインはシャープなフロントマスクとボリューム感のある流麗なフォルムが特徴で、シャシは要所に超高張力鋼板を採用して、剛性確保と軽量化を両立させる合理的なボディ構造となっています。

 サスペンションはフロントがストラット、リアがマルチリンクの4輪独立懸架が採用され、優れた操縦安定性と高いロードホールディング性能を実現。

 なお、ハイパワーなレガシィB4はこの代が最後で、6代目の現行モデルでは2.5リッター水平対向4気筒の自然吸気エンジンのみとなっています。

●トヨタ「マークX」

 スポーティさと上質さを併せ持つトヨタのミドルクラスセダン「マークX」は、1968年の誕生以来、国内で多くの販売台数を誇った「マークII」の後継車です。

 いまとなっては数少ないFRセダンの本質を原点から追求したモデルですが、2019年をもって生産を終了してしまいました。

 2代目にあたる最終モデルでは、フロント54:リア46の理想的な重量バランスにより、FR特有の俊敏なハンドリングや、卓越したコーナリング性能をさらにレベルアップさせたことで、高次元の操縦安定性と運転する楽しさを実現。

 エンジンは、203馬力を発揮する2.5リッターと318馬力を発揮する3.5リッターの2種類のV型6気筒自然吸気を搭載し、全グレードとも6速ATが組み合わされています。

 また、マークXはスポーツフィーリングを高める専用チューニングが施された高接合剛性ボディやショックアブソーバー、ブッシュ特性などで、クルマとの一体感を存分に感じられるスポーツセダンと評価されました。

 FRセダンとしてこだわり続けてきたマークXは絶版車となってしまったので、手に入れるなら数が多いいまがチャンスかもしれません。

ランエボは買えないけど、これならイケる!?

●三菱「ギャランフォルティス ラリーアート」

 スバル「インプレッサ WRX」と世界ラリー選手権で競いあっていた三菱「ランサーエボリューション」も、2015年発売の「ランサーエボリューション ファイナルエディション」をもって生産を終了してしまいました。

 そのため、最終モデルは現在も高額で取引されています。

 この最後のランサーエボリューションXは、ランサーの後継車である「ギャランフォルティス」をベースに作られていましたが、じつはギャランフォルティスにも高性能モデルがラインナップされていたのです。

 それは、2008年に発売された「ギャランフォルティス ラリーアート」で、「ラリーアート」とはかつて三菱のモータースポーツ活動で名を馳せたブランドでした。これまでラリーアートの名前を冠したスポーティモデルは、コンパクトカーの「コルト ラリーアート バージョンR」などがあります。

 ギャランフォルティス ラリーアートには最高出力240馬力を発揮する2リッター直列4気筒ターボエンジンが搭載され、トランスミッションは「ツインクラッチSST(DCT)」を採用。

 駆動方式はフルタイム4WDのみで、3つの走行モードを選択可能です。

 アクティブヨーコントロール(AUC)こそ装備されていませんが、メカニズム的にはランサーエボリューションXと変わらない内容で、足まわりやブレーキのチューニング、セッティングの方向性が実用重視となっています。

 もちろん、中古車はランサーエボリューションXとくらべて手が届きやすい価格設定です。

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 ミニバンやSUVの台頭で、セダン人気が低迷している状況ですが、一定のニーズがあるので極端にラインナップが少なくなる事態は避けられそうです。

 なによりも、セダンのドライビングプレジャーはミニバンやSUVよりも高いので、セダンに回帰したいと考えているユーザーも少なくないのではないでしょうか。