トヨタはスポーツカーブランド「GR」のニューモデルとして、2020年夏に新型「GRヤリス」を発売予定です。既に生産終了となっている旧モデルの「ヴィッツGR」からどのように進化しているのでしょうか。

新型「GRヤリス」は実質的な先代モデルから劇的進化!?

 トヨタは、同社のスポーツカーブランド「GR(Gazoo Racing)」の新型スポーツコンパクトモデル「GRヤリス」を2020年1月に公開しました。購入希望者に向けた先行予約は既にスタートしています。

 そんなGRヤリスの実質的な先代モデルとしては「ヴィッツGRスポーツ“GR”」(以下、「ヴィッツGR」)があたりますが、いったいどのような違いがあるのでしょうか。

 3代目「ヴィッツ」は2010年12月に発売されましたが、それから約9年後の2020年2月にトヨタはヴィッツをフルモデルチェンジしたうえで、海外名の「ヤリス」に車種名を統一しました。

 そのため、ヴィッツGRのベースとなる3代目ヴィッツと、GRヤリスのベースとなる「ヤリス」は、じつは旧型モデルと新型モデルの関係にあたるクルマたちです。

 2020年1月に開催された東京オートサロン2020で世界初公開されたGRヤリスは、ウェブ上にて特別仕様車「RZ ファーストエディション」と「RZ ハイパフォーマンス ファーストエディション」の先行予約が開始。

 予約開始から2週間での予約台数は約2000台にのぼりました。

 なお、GRヤリスの発売は2020年夏とまだ先となっているものの、ヴィッツGRはすでに販売を終了しています。

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 GRヤリスとヴィッツGRにはそれぞれどのような違いがあるのでしょうか。

 GRヤリスのボディサイズは全長3995mm×全幅1805mm×全高1460mmです。

 一方、ヴィッツGRのボディサイズは全長3975mm×全幅1695mm×全高1490mmで、GRヤリスの方が全長・全幅が大きく、全高が低くなっています。

 乗車定員にも違いがあり、GRヤリスは4人、ヴィッツGRは5人です。

2車種のボディやエンジンはどう違う?

 搭載されるパワートレインにはどのような違いがあるのでしょうか。

 GRヤリスに搭載されるエンジンは1.6リッター直列3気筒ターボで、最高出力272馬力/最大トルク370Nmを発揮します。

 組み合わされるトランスミッションは6速MTで、駆動方式はトヨタが「GR-FOUR」と銘打つ4WDシステムが採用されています。

 ヴィッツGRは、最高出力109馬力/最大トルク138Nm(MT車)を発揮する1.5リッター直列4気筒が搭載されます。

 搭載されるトランスミッションは5速MTと10速スポーツシーケンシャルシフトマチックを採用した専用CVTです。専用CVTには全日本ラリー参戦車両のノウハウも注ぎ込まれており、スポーティなセッティングとなっています。駆動方式はFFです。

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 パワートレインと並んで走行性能を左右するものにボディ剛性がありますが、2台はどのように違うのでしょうか。

 GRヤリスは、軽量・高剛性なTNGAプラットフォームを採用しているうえ、5ドアから専用ボディの3ドアに変更され、ベースモデルから大きく強化されています。

 そのうえ、カーボンルーフやアルミ製エンジンフード/ドアパネル(左右、リア)を採用して軽量化。一般的なコンパクトカーの領域を超えたボディを実現しているといえるでしょう。

 なお、製造は専用の「GRファクトリー」で、熟練の技術者の手によっておこなわれます。これも、超高剛性化の実現に貢献しています。

 ヴィッツGRシリーズは全8項目のボディ補強などを実施。そして「“GR”専用チューニングサスペンション+SACHSアブソーバー」や「スポーツブレーキパッド(フロント・リア)」なども奢られ、通常仕様のヴィッツから性能が大きく強化されています。

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 2020年3月現在、事前予約を受け付けているGRヤリスの価格(消費税込、以下同様)は、RZ ファーストエディションが396万円、RZ ハイパフォーマンス ファーストエディションが456万円です。一方、ヴィッツGRの価格は233万5300円に設定されていました。

 GRヤリスはヴィッツGRと比べて大きく価格が向上していますが、エンジンスペックをはじめさまざまな部分でパワーアップしていることを考慮すると、約400万円からという価格も妥当といえるでしょう。