2018年5月2日にスーパーカー、「ブラバムBT62」が発表されてから2年。復活した名門F1チーム、ブラバムの名を冠したセミレーシングモデルとはどんなものなのだろうか。

FIAのGT基準のレーシングモデルだがオプションで公道走行も可能

 ブラバムオートモーティブは2020年5月5日、同社のスーパーカー「BT62」の発表から2年が経過したことを祝福するコメントを発表した。

 ブラバムBT62は、FIAのGT3基準で開発されたレーシングモデルだ。カーボンを多用した乾燥重量972kgという軽量ボディに、700ps・667Nmを発生するブラバム製4リッターV8自然吸気エンジンをミッドシップに搭載。シングルクラッチの6速セミATに組み合わせる。

 スリーサイズは全長4460mm×全幅1950mm×全高1200mm、ホイールベースは2695mm。

 BT62は70台限定のモデルで、価格は100万ポンド(約1億3150万円)から。「セレブレーション」と「シグネチャー」という2つのラインがあり、それぞれ35台を販売する。

「セレブレーション」は、ブラバムチームがF1で優勝した35回の勝利に敬意を表すモデルで、35台それぞれにオリジナルのカラーとナンバーが設定されている。

 たとえばBT62/19は、1966年のフランスF1GPでジャック・ブラバムが優勝したマシンのカラーリングを、BT62/49は、1980年のF1アメリカGPでネルソン・ピケが優勝したマシンのカラーリングを模している。

 シグネチャーの35台は、ユーザーが好みのカラーに仕上げる仕様だ。

 2年前の登場当時は、サーキット専用モデルとして発表されたが、2019年1月にはオプションで「ロード・コンプライアンス・コンバージョン」を発表。これは公道走行を可能とするもので、公道向けに車高を高くするなどのセッティングや、エアコン・ドアロック・盗難防止装置などの装着がおこなわれ、登録手続き前にブラバムがパッケージの適用をおこなう。価格は15万ポンド(約2000万円)となる。

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 ブラバムオートモーティブは2018年に立ち上がった新しい自動車メーカーで、オーストラリア人の元F1ドライバー、デビッド・ブラバム氏がスポーツディレクターを務めている。

 デビッド・ブラバム氏の父親は、かの有名なジャック・ブラバム氏。もともとレーシングドライバーだったジャック・ブラバム氏は、1962年にロン・トーラナックと共同でF1チームを設立。それから1992年までに優勝回数35回、コンストラクターズタイトル2回、ドライバーズタイトル4回を獲得するなど、名門チームとして名を馳せた。

 ちなみに当時のF1マシン、そして今回のスーパーカーにも使われている「BT」という名前は、共同創設者2人の頭文字から取られたものだ。

 ブラバムオートモーティブはまずはイギリスで発表されたが、本社および製造拠点は、親会社「フュージョンキャピタル」の本拠地であるオーストラリア・アデレードにある。ブラバムオートモーティブは、現在オーストラリアで唯一の自動車メーカーだ。

 デビッド・ブラバム氏は「BT62の発売から、この2年は非常に満足しています。次の目標は、ル・マン24時間耐久レースで勝利することです。これがモータースポーツの目標です。

 また次のステップとしては、2020年6月に予定している、完全に公道走行に準拠したバージョンである『BT62R』を発売することです。BT62ファミリーとしては3番目となるこのモデルは、サーキット専用モデルと同じシャシーとパワートレインを使いながら、サスペンションと空力特性を公道用セッティングにし、豪華さと快適さのレベルを高めます」とコメントしている。