減少傾向にある国産MT車ですが、中古車市場では100万円以下でキビキビ走るMT仕様のコンパクトカーが数多く存在します。今回は、そのなかからオススメのコンパクトカーを紹介します。

100万円以下のコンパクトハッチは選び放題!?

 車両価格や税金の安さ、必要十分な車内スペースなど、日常的な使い勝手に優れるコンパクトハッチバックは、若者から高齢者まで多くのユーザーに支持されています。

 中古車市場ではAT車がほとんどを占めるコンパクトハッチですが、なかには軽快な走りを実現するモデルもあります。

 今回は、そのなかから100万円以下で購入できるMTが設定された中古コンパクトハッチを紹介します。

 トヨタ「ヴィッツ」は1999年から2020年まで販売されていたコンパクトハッチバックです。

 1990年に発売された初代ヴィッツは、1999年-2000年に日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、2005年にモデルチェンジした2代目はボディサイズを拡大させ、乗り心地や品質を向上。

そして、2010年から2020年にわたって販売された3代目には、ハイブリッドグレードが新たに加わるなど、世代を経るごとに大きな進化を果たしてきました。

 MTグレードとしては初代から3代目まで、共通して「RS」というグレードが存在します。ボディサイズは各代とも通常グレードと同じですが、初代と2代目では排気量が1.3リッター/1.5リッター/1.5リッターターボの3種類、3代目では1.5リッターの1種類となります。

 このほかにも走りを楽しむMTならではの特別仕様車もあり、2代目では「TRDターボM」、3代目では1.8リッターの専用エンジンを搭載した「GRMN」というモデルも存在しました。

 ヴィッツは1999年の登場以降、多くの台数を販売してきたクルマであるため中古車の数も豊富です。100万円以下の予算であれば、初代から3代目までのMTグレードが購入できる範囲に収まります。

 ただし、「GRMN」など特別仕様車のなかには台数限定で販売されたものもあり、そうしたモデルは台数が少ないこともあり中古車でも高い価格で取引されています。

 次に、ヴィッツとライバル視されるホンダ「フィット」は、初代モデルが2001年から販売されているホンダを代表するコンパクトハッチバックです。

 通常はクルマの後ろ側に装備される燃料タンクを、1列目シートの床下に配置するセンタータンクレイアウトによって広い室内を確保するなど、これまでにない試みでヒットとなりました。

 2007年にモデルチェンジした2代目ではハイブリッドモデルが追加され、2020年2月に発売された4代目となる新型フィットでは、「2モーターハイブリッド」を採用するなど時代と共に進化を続けるクルマです。

 ただし、新型フィットには2020年6月現在でMT仕様は設定されていませんが、歴代フィットにはスポーツ走行を楽しむユーザー向けに、2代目と3代目に「RS」グレードが存在。2代目では5速MTでしたが、3代目では6速MTと進化しています。

 100万円以下という予算のなかなら走行距離の極端に短いクルマを除けばほぼすべてのMT車が選択範囲となり、ほかのモデルと比べて価格が低いものも多く、お買い得なクルマといえます。

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 走りを求めるユーザーからの評価が高いスズキ「スイフトスポーツ」です。2005年から発売された初代スイフトスポーツは、専用エアロパーツ、1.5リッター専用エンジン、レカロ製シートを搭載していました。

 この流れは2代目以降のスイフトスポーツにも受け継がれ、1.6リッターエンジンや専用エアロパーツ、レカロシートなどを装着して販売。

 3代目も1.6リッター専用エンジンと6速MTを搭載し、最新型となる4代目では、排気量1.4リッターターボエンジンに変更されています。

 100万円以下であれば、4代目を除くモデルが選択肢となり、色や走行距離など、好みの条件に合わせたクルマ選びができるといえます。

まだまだあるぞ! 楽しいMT車!

 日産「マーチ」は、初代モデルが1982年に登場した日産のコンパクトハッチバックです。

 初代は1982年から1991年まで販売され、イタリアの世界的なデザイナーであるジョルジェット・ジアウジーロ氏がベースデザインをおこなったことでも話題となりました。

 2代目は1992年から2002年まで10年間にわたり販売された長寿モデルとなり、「ミア」「ボレロ」「ポルカ」「ルンバ」などの個性的な外観デザインが多数ラインナップされました。

 2002年から2010年まで販売された3代目ではルノーと共通のプラットフォームを採用。4代目ではタイなど国外拠点で生産した車両を輸入する形に移行するなど、日産のグローバル戦略とともに変化してきたクルマです。

 MT仕様として、初代にはモータースポーツベース車両となる「R」や「ターボ」、「スーパーターボ」などのモデルが存在。3代目では専用エンジンを搭載した「12SR」、4代目でも「NISMO S」といったスポーツ性能を高めたモデルがラインナップされています。

 100万円以下であれば、3代目はもちろん、現行型である4代目の「NISMO」も予算内に入り、3代目から4代目まで選び放題です。

 最後に紹介するのはマツダ「デミオ」は1996年の初代から2019年の4代目途中までデミオという名称でしたが、2019年夏にグローバルで使用される「マツダ2」に車名変更されました。

 デミオは各世代にMTグレードが設定されていますが、かつてが2代目と3代目に「スポルト」というスポーツ走行性能を高めたグレードが存在。

 現行となる4代目でも「15MB」というモータスポーツベース車となる1.5リッターガソリンエンジン/2WD/6速MTというモデルも設定されています。

 また、現在のマツダ車のほとんどにはMT車がラインナップされており、減少傾向にあるMT車を希望するユーザーにとっては一目置かれているメーカーです。

 極端に走行距離の短いクルマ以外であれば、100万円以下でほぼすべてのクルマが選択範囲となるため、選び放題であるといえます。