日産新型「キックス」が2020年6月30日に発売されます。近年、コンパクトSUV市場では各社が魅力的なモデルをラインナップしていますが、そのなかの一台であるマツダ「CX-30」は、新たに登場する新型キックスと比べてどのような違いがあるのでしょうか。

期待の新星! 新型「キックス」は2トーンカラーも設定

 日産は新型コンパクトSUV「キックス」を2020年6月30日に発売すると発表しました。近年、コンパクトSUV市場は各車魅力的なモデルを投入し、盛り上がりをみせています。

 そんななか、SUVに力を入れるメーカーのひとつであるマツダは、コンパクトSUV「CX-30」を2019年10月に発売しました。両車はそれぞれどのような違いがあるのでしょうか。

 新型キックスのボディサイズは、全長4290mm×全幅1760mm×全高1610mmで、一方CX-30のボディサイズは全長4395mm×全幅1795mm×全高1540mm。新型キックスの方が全長・全幅はひと回り小さく、その一方、全高は高めとなっています。

 CX-30の全高1540mmは、一般的な立体駐車場の多くに対応する1550mm以下というのも、ポイントのひとつです。

 最低地上高は新型キックスが170mm、CX-30が175mmに設定されています。

 外観を見ると新型キックスは、日産が「ダブルVモーショングリル」と呼ぶフロントグリルや、ルーフが浮いて見えるデザイン処理の「フローティングルーフ」を採用。SUVらしい力強さと先進性を併せ持ったデザインに仕上がりました。

 また、トヨタ「C-HR」をはじめ他社のSUVでも流行している2トーンカラーを新型キックスも採用。プレミアムホライズンオレンジ×ピュアブラックの組み合わせを含め4色の2トーンカラーが設定されています。モノトーンカラーは9色の設定です。

 一方、CX-30は同社のデザインコンセプト「魂動デザイン」の考え方にもとづき、伸びやかなプロポーションと、ボディ下部の幅広なクラッディングパネル(黒い樹脂パーツ)を組み合わせました。

 新型キックスの2トーンカラー4色+モノトーンカラー9色の全13色に対し、CX-30はモノトーンカラーのみの全8色を用意。

「カラーも造形の一部」と考え開発されたソウルレッドクリスタルメタリックやマシーングレープレミアムメタリックなど、CX-30の流麗なスタイリングを引き立てるボディカラーが揃っています。

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 レジャーで活用されることも多いSUVにおいて重要視される項目のひとつが積載性です。

 5名乗車時の荷室容量を比較すると、新型キックスは424リッターで、一方CX-30は430リッター(サブトランク込)。ボディサイズが大きいCX-30に対し、新型キックスも健闘しているといえます。

 また新型キックスとCX-30は、荷室全体をカバーするトノカバー(新型キックスではトノボードと表記)をどちらも全車に装備。

 ほかのSUVのなかには、一部グレードのみ装備される事例もあるなか、標準となっているのは嬉しいポイント。荷物を車外から隠すことができるので、プライバシーが保たれます。

新型「キックス」と「CX-30」、WLTCモード燃費が良いのは?

 搭載されるパワートレインを比較すると、新型キックスは1種類のみに絞られているのに対し、CX-30は複数選択できるのが特徴となります。

 新型キックスは、これまで同社の「ノート」や「セレナ」で搭載された実績のある電動パワートレインの「e-POWER」を搭載。1.2リッターの発電用ガソリンエンジンと、駆動用モーターで構成されるシリーズ式ハイブリッドシステムです。

 モーター駆動の特性を活かした機能として、アクセルペダルの踏み戻しで車速調整できるワンペダル感覚の「e-POWERドライブ」が搭載され、従来のSUVとは異なる新しい走行体験が実現されていました。

 駆動方式はFFのみで、WLTCモード燃費は21.6km/Lとなります。

 一方、CX-30は2リッター直噴ガソリンエンジンの「SKYACTIV-G」、1.8リッタークリーンディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D」、そしてガソリンエンジンとディーゼルエンジンの長所を併せ持つといわれる2リッターの新世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」の3種類を用意。

 SKYACTIV-Xでは世界初の火花点火制御圧縮着火「SPCCI(Spark Controlled Compression Ignition)」を採用し、走りと環境性能の両立が図られているほか、マイルドハイブリッドシステム「M HYBRID」も搭載されています。

 駆動方式はすべてのエンジンでFF/4WDが選択できます。トランスミッションは6速ATのほかに、SKYACTIV-D以外のエンジンでは6速MTも選択可能です。

 WLTCモード燃費は、SKYACTIV-Gが16.2km/Lから14.8km/L、SKYACTIV-Dが19.2km/Lから18.4km/L、そしてSKYACTIV-Xが17.0km/Lから15.8km/Lです。

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 最後に、運転支援システムや安全装備を比較します。

 新型キックスは、ドライバーのストレスを軽減する運転支援技術「プロパイロット」を全車標準装備しています。

 高速道路での巡航走行や渋滞走行などで、アクセル、ブレーキ、ステアリングの操作をクルマがアシスト。負担を大きく軽減します。

 また、衝突被害軽減ブレーキ「インテリジェントエマージェンシーブレーキ」や「踏み間違い衝突防止アシスト」などを全車標準装備しています。

 一方、CX-30には、追従走行機能とステアリングアシスト機能が組み合わされた「クルージング&トラフィック・サポート」(タイプ別設定)や、車間距離を一定感覚に保つ「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール」(全車に標準装備)などを用意。

 歩行者(昼夜)や自転車(昼間)の検知にも対応した衝突被害軽減ブレーキ「スマート・ブレーキ・サポート」(全車に標準装備)や、「AT誤発進抑制制御」(AT全車に標準装備)も装備されます。

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 両車の車両価格(消費税込)は、新型キックスが275万9900円から286万9900円です。

 一方、CX-30はSKYACTIV-G搭載車が239万2500円から303万500円、SKYACTIV-D搭載車が288万7500円から330万5500円、そしてSKYACTIV-X搭載車が329万4500円から371万3600円となります。

 新型キックスが全車e-POWER仕様で、CX-30に対してはWLTCモード燃費が優れる点や、モーター駆動ならではの走りを味わえる点などでメリットがあります。

 グレード展開が少ない分、多くの装備が標準となっていることも特徴です。

 一方、CX-30は新型キックスに対してグレード展開が幅広く、6速MT仕様や4WD仕様が選択可能な点がメリットに挙げられます。

 ライフスタイルや居住地域を考慮すると、ユーザーそれぞれにとってどちらがより便利に使えるモデルであるかが見えてくるでしょう。