ツイッターでは、神奈川中央交通(神奈中バス)をセカンドカーとして購入した男性の投稿が大きな話題を呼んでいます。実際に大型路線バスを個人で所有するにはどのような問題があるのでしょうか。

セカンドカーに「路線バス」を購入した男性が話題!そもそもバスって個人で買えるの?

 2020年6月20日にツイートされた投稿が、いま世間で大きな話題を集めています。その投稿内容には、「セカンドカーに人がいっぱい乗れる三菱のマニュアル車買いました!」といった文章と合わせて、添付写真に神奈川中央交通(神奈中バス)が使用するカラーリングが施された大型バスが映っていたのです。

 大型の路線バスをはじめとするバス車両は個人でも所有できます。しかし、実際に購入するには、さまざまな手続きが必要です。

 まず、バスの乗車定員によって習得する免許の種類が異なります。11人未満であれば普通免許、11人から29人のマイクロバス規模になると中型免許、30人以上の大型バス規模になると大型免許が必要なほか、乗車定員30名以上の大型バスの所有は、「整備管理者」の国家資格を持つ人を選任する必要があります。

 この整備管理者とは、自動車運送事業などの事業者に代わり、事業者用車両の点検、整備、自動車車庫の管理などをおこなうほか、必要であれば運行を中止させる権限を持った者です。

 また、大型路線バスは個人所有を想定されていないため、新車での購入は事実上不可能です。では、ツイッター投稿者はどのようにしてバスを入手したのでしょうか。

――購入に至った背景について、教えてください。

 こちらは、素直に衝動買いです。昔からバスの運転手さんへの憧れもあったのが影響しているかもしれません。

 また、購入後の用途はキャンピングカーとして使えればと考えています。

――いくらで購入されましたか。

 意外にも費用はそこまで高額ではなく、大体中古の軽自動車程です。

 この車両の購入方法は、ネットオークションで落札しました。場所によっては、運行されている地域の車屋さんのラインナップに並ぶ事もあるそうです。

――車庫の問題などは、どのように対応していますか。

 幸いにも自宅前に停めることが可能だったので、車庫の場所にはあまり苦労しませんでした。ただし、自宅なので出入庫にかなり苦労します。そのため、出庫口に取り付けられている普通車用の門を一度分解する必要があります。

――購入したバスの維持費について教えて下さい。

 自動車税は、意外にも安く済みます。わたしの場合、乗車定員を減らして登録しているので、3700円程度まで税額を抑えることができました。

 しかし、重量税は毎年8万円かかります。また、車検も毎年あるので、その分出費も馬鹿になりません。燃費についても、2km/Lから4km/Lしか走らないほか、燃料タンクも150リットルを超えるので、普通車に比べると段違いに悪いです。

中古の路線バスはいくらで買えるのか

 大型路線バスになると、燃費、車検、重量税など、一般的なクルマと比較して大幅に費用がかかるようです。そのため、所有したいと思っても現実的になかなか難しいかもしれません。

 バスを購入するにあたり、その相場価格はいくら程度になるのでしょうか。静岡県内の中古販売店に取材したところ、一般的なクルマと同様に年式や走行距離によって金額が大きく異なるため、相場価格を割り出すのは難しいと話します。

 上記をふまえたうえで、こちらの店舗で現在取り扱っている路線バスの車両価格を確認すると、規模や種類によって以下のように分かれます。

 ・大型路線バス…約150万円から約280万円
 ・中型路線バス…約220万円から約650万円
 ・小型路線バス…約180万円から約300万円

 なお、大型路線バスのほうが価格が低い理由について、中古販売店スタッフは次のように話します。

「現在、取り扱っている大型路線バスは、平成15年から平成17年のものとなり、比較的に年式が古いものになります。中型・小型については平成17年から平成27年など、新しいものを取り使っていることもあり、大型に比べて値段が跳ね上がります。全体の相場でも、大型路線バスは市場への流通量が多いので、中型・小型より安く売買されていることが多いです」

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 神奈中バスをセカンドカーとして購入したツイッター投稿者のように、バスは個人でも所有することができます。しかし、実際に入手する際は、さまざまな手続きが必要です。

 また、大型路線バスの場合、一般的なクルマに比べて大幅に維持費がかかります。こうした条件を理解したうえで、バスの所有を検討してください。