ETCカードを使用しないときでも車内のETC車載器に挿しっぱなしにしている人は多いといいます。しかし、ETCカードを挿しっぱなしにしていると故障や盗難といったトラブルに発展する可能性もあるのです。

ETCカードは暑さに弱い!

 例年8月になると、連続して猛暑日となることも珍しくありません。炎天下でのダッシュボードの温度は70度に達するといわれ、エンジンを停止したまま長時間車内にいることは非常に危険です。
 
 また、熱に関するトラブルとしてはETC車載器にカードを挿しっぱなしにしていると思わぬ故障の原因となるといいます。どのようなトラブルになるのでしょうか。

 最近では、料金所のETC専用化が検討されていることもあってETCカードの必要性は高まるばかりです。

 ETCカードには、クレジットカードに付帯するものとETC専用の「ETCパーソナルカード」の2種類があり前者はクレジットカード会社、後者は高速道路6社にて発行することができます。

 ETCカードの温度によるトラブルについて、ETCカードを扱うクレジットカード会社の社員は以下のように話しています。

「ETCカードが熱に弱いのは事実です。それだけでなく盗難など防犯上の観点からも、車から離れる際はカードを抜き取るようにしてください。

 なお、ETCカードの耐熱温度は一般的に50度ほどといわれています。ダッシュボードに車載器を設置してそこから耐熱温度を超える熱が伝わると、ICチップの故障、あるいはカード自体が変形してしまうことがあります。

 そのため、カードの破損、紛失の場合には早急にご連絡いただきますようお願いしています」

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 夏の車内は、もはや危険といえる温度にまで達しています。そのような炎天下でETCカードを車内に放置すると故障する可能性があることから、挿しっぱなしにすることは避けたほうがいいといえます。

 また、ETCカードが故障している状態でETCレーンを通行すると、正常な通信がおこなわれない恐れがあり、最悪の場合にはゲートが開かず、ゲートのバーや後続車との接触事故に繋がる可能性もあるのです。

ETCカードの差しっぱなしで犯罪に巻き込まれる恐れが

 前出のクレジットカード会社社員がいうように、防犯上の観点からもETCカードの差しっぱなしには注意が必要です。

 実際に2020年6月、名古屋市にあるフォークリフト販売業者の社用車駐車場にて車上盗難が発生。被害にあったクルマ2台のうち1台からETCカードが盗まれました。

 このような事件に巻き込まれ、そのまま不正利用されてしまうと多額の被害にあう可能性があります。

 そのため、盗難に気付いたら即座にカード会社へ連絡し、利用を止めてもらうことが重要です。とくにクレジットカード一体型のものは高速道路以外でも利用できてしまうため、貴重品として取り扱う必要があります。

 前出とは別のクレジットカード会社によると、車上盗難されたETCカードが不正利用されたとしても、被害者側がETCカードを車載器に差しっぱなしにしていた場合、カード会社からの補償はないとしています。

 補償の内容、対象はカード会社によって異なりますが、ETCカードの差しっぱなしは重大な過失とみなされるため、上記のケースではカード会社からの補償がないことが多いようです。

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 ETCカードを差しっぱなしにすることで、カード自体の故障以外にも盗難といった危険性が生まれます。

 ETCカードの抜き差しによる手間を惜しむことで、ETCカードの再発行や不正利用による多額の請求など、それ以上の手間や被害にあう恐れがあります。そういったリスクを回避するためにも、ETCカードの取り扱いには十分注意することが大切です。