クルマを守るためのボディカバー。利用者が減ってきている一方で、今でもニーズが存在しているのはなぜなのでしょうか。また、近年の台風被害でボディカバーは再度注目されているといいます。

ニーズが存在している理由はクルマの「目隠し」

 クルマを守るためのボディカバー。最近は利用している人をあまり見かけなくなってきましたが、今でも変わらず一定のニーズは存在しているようです。
 
 なぜ利用者が減ってきているにも関わらず、一定のニーズは残り続けているのでしょうか。

 ボディカバーとは、クルマの車体に被せることで、花粉や黄砂、雨、紫外線や熱などによる汚れや劣化から車体を守る効果があるほか、車体へのイタズラや盗難防止、猫や鳥などによる獣害を防ぐ効果があります。

 しかし、最近はあまり見かけなくなったように感じますが、一体なぜなのでしょうか。ボディカバーの利用が減った理由について、カー用品店「オートバックス」を運営するオートバックスセブンの担当者は次のように話します。

「クルマの塗装技術が向上したのではないかと考えられます。製造から20年以上経ったクルマは、塗装のハゲや日焼けが見受けられますが、ここ10年で製造されたクルマではあまり見受けられない印象です。

 また、簡易コーティング剤がここ5年から10年で普及したのも大きいと思います。昔は、クルマのコーティングをセルフでするとなると重労働でした。

 しかし、最近ではスプレータイプなど簡単にクルマをコーティングできるものが増え、定期的にコーティングをする人が増えたのだと思います」

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 最近は、簡単にクルマのコーティングができる商品も普及しており、手軽に定期的なコーティングをおこなえるようになっています。

 その結果、頻繁に乗るクルマに対しては、ボディカバーの保護効果のメリットよりもカバーを使用する手間のほうがデメリットとなってしまい、使用しないというユーザーが増えているようです。

 一方で、現在でもカー用品店やネットショップではサイズ毎の汎用品から車種によっては専用品まで幅広いタイプのボディカバー商品が販売されており、変わらずニーズがあること分かります。ボディカバーを利用する理由は何なのでしょうか。

 普段からボディカバーを使用しているユーザーは次のように話します。

「自分のクルマは趣味用のクルマで、毎日乗るわけではないので、乗らないときはカバーをかけています。珍しい車種なので、防犯のことも気にして目立たないように目隠しとして使っています」
 
 趣味用の高級車や珍しいクルマの場合、使用しないときは駐車したままということも多くなるため、なるべく人目につかないようにと目隠し目的でボディカバーを使用しているようです。

 ボディカバーのニーズは、クルマの種類や目的、使用頻度などによって変わることが分かりました。

 手軽に扱えるコーティング商品の普及などにより、ボディカバーの利用者が減ってきた一方で、目隠しとして利用したいという一定数のユーザーが変わらず存在していることが、今でもボディカバーに対するニーズが途絶えない理由だといえそうです。

台風や豪雨で対策に使えるボディカバー

 普段は必要ない、使わないという人でも、屋外に駐車している人は持っておくと便利なのがボディカバーです。

 日本は台風が頻繁に上陸する国で、台風の際には強風で吹き飛ばされたさまざまな飛来物でクルマのボディが傷つく可能性があるため、対策が必要になるからです。

 ガレージなど屋内に移動させる場所があればいいですが、なかなか誰もが簡単にそういった場所を確保できるものでもありません。

 では、台風対策で使用する際はどのようなカバーが良いのでしょうか。

 ボディカバーは、強風によってカバーとボディが擦れることで逆に傷を付けてしまうものもあるため、台風対策用としてのボディカバーを選ぶ際は注意が必要です。

 擦れてクルマが傷つかないように、裏起毛タイプで、クルマのサイズに合ったボディカバーを選ぶようにしましょう。

 また、ボディカバーと合わせて用意しておきたいのが、クルマとボディカバーの間に挟み込む毛布や座布団、クッションなどの緩衝材と、カバーを留めるバンドです。

 ボディカバーをただ被せるだけでも保護対策になりますが、強風のなかではどんなものが飛来してくるか分かりません。

 大型台風もやってくる日本では、ごみや木の枝のような細かく軽いものだけでなく、植木鉢や瓦、ひどいときには自転車など、ボディカバーだけでは防ぎ切れないようなものが飛んでくる可能性も大いにあり得ます。

 そういった飛来物の対策として、緩衝材になってくれるものもあわせて用意しておくと、被害が軽減でき、大切なクルマを守ることに繋がります。

 そして、せっかく対策しても、強風でカバーがめくれたり、緩衝材が飛ばされてしまっては意味がありません。そうならないように、ボディカバーの上からバンドでしっかり固定しておくと良いでしょう。

 2019年10月に上陸した台風19号では、西。東日本の広い範囲で大雨・強風となり、甚大な被害に見舞われました。当時、実際に被害を受けた人は、ボディカバーについて次のように話します。

「当時、家の青空駐車場にはセダンとミニバンを駐めていました。セダンは日頃からボディカバーで保護しており、ミニバンはサイズ的にもそのままの状態でした。

 台風19号の際にはミニバンに飛んできた木の枝やゴミなどでボディに傷がつきましたが、セダンのほうは無傷でした。

 瓦などが飛んできたらボディカバーでも無傷ではないと思いますが、それでも無いよりは効果があるので、それ以降はミニバン用のボディカバーを付けるようにしています」

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 日本では台風は毎年やってくる恒例行事。普段は必要なくても、いざというときに大切なクルマを守る対策グッズとして、ボディカバーを備えておいてもいいのではないでしょうか。