ホンダには、人気コンパクトSUV「ヴェゼル」よりも小さな「WR-V」というSUVが南米市場向けにラインナップされています。日本では、トヨタ「ライズ」の販売が好調ですが、同等サイズのWR-Vは日本で販売されないのでしょうか。

先代フィットをベースにしたコンパクトSUV「WR-V」

 昨今の日本市場では、2019年10月にマツダ「CX-30」、翌11月トヨタ「ライズ」、ダイハツ「ロッキー」、2020年6月に日産「キックス」、8月に「ヤリスクロス」など相次いでコンパクトSUVが登場しています。
 
 対して、ホンダには「ヴェゼル」が日本で販売されていますが、海外には東南アジア向けに「BR-V」、ブラジル向けに「WR-V」を展開。今回、WR-Vがブラジルで2021年モデルに刷新されました。

 WR-Vは、南米の市場ニーズに基づき2017年に発売されたモデルで、タフでありながら都会的なSUVスタイルと高いユーティリティー、広い室内空間を実現しつつも、ボディサイズは、全長4000mm×全幅1734mm×全高1599mmと、ライズに近しいサイズです。

 ベースとなるのは、「ジャズ(3代目フィット)」となり、フロントマスクを大幅に変更し、フェンダー周りやルーフ、バンパーをSUVテイストに仕上げ、さらに最低地上高も上げています。

 WR-Vの外観デザインは、LEDデイタイムランニングライト(DRL)を採用することで表現力豊かなヘッドライトデザインとなり、ホンダのSUVラインナップに共通するフロントグリルを採用。

 パワートレインは、1.5リッター直列4気筒エンジンを搭載。燃料はブラジルならではのガソリン(115馬力)とエタノール(116馬力)のどちらにも対応した「フレキシブル・フューエル・ビークル」となっており、トランスミッションはCVTを設定しています。

 今回の2021年モデルでは、WR-Vはさらに堅牢なデザインへと変更されました。

 フロント部分では、横長のデザインとクロームエリアを狭くした新しいフロントグリルを導入し、中央のホンダロゴを強調。

 ヘッドライト(EXおよびEXL)は、デザインを一新し、LED技術を採用することで、WR-Vの輝度を増幅させ、フロントフェイスの印象をより際立たせるLEDデイタイムランニングライトを全車に採用しています。

 リア部分では、従来モデルから67mm延長した新しいバンパーを採用し、さらに頑丈な印象を付与。また、新しい16インチホイールを採用し、新色のダークニング仕上げ(EX・EXL)を施したほか、ボディカラーの「コズミックメタリックブルー」を新たに設定しました。

 内装では、全車に快適性を重視した高品質のシートを設定。ファブリックシートの「LX」と「EX」には上質感と安心感を、本革シートの「EXL」にはブラックシームを新たに採用しています。

 また、2021年モデルはそれぞれのグレードで、新たな装備が採用されるなど、快適性を向上させています。

 安全面では、2021年モデルにスタビリティ&トラクションコントロール(VSA)、アクライブスタートアシスト(HSA)、エマージェンシーブレーキアラート(ESS)を全車に標準装備。ヘッドライトの自動点灯に対応したトワイライトセンサーを採用し、ビームの高さを調整することが可能です。

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 日本では未発売のWR-Vですが、導入予定について「海外専用モデルを日本に持ってくるのにはさまざまな課題をクリアしなければならず、なかなか難しいのが現状です。また、ヴェゼルの下というポジションは、『フィットクロスター』でカバー出来る部分でもあるので、WR-VやBR-Vの日本導入は無いです」とホンダは説明しています。

 今回、発表されたWR-Vの2021年モデルは、2020年10月以降にブラジルで販売を予定しています。