ブラジルで、ホンダ「シビック」の2021年モデルが登場しました。見た目は日本仕様と似ていますが、なにやら使用燃料が大きく異なっているようです。

日本仕様と似ているけど、燃料が大きく異なるシビックとは

 ホンダのブラジル法人は、2021年モデルとなる「シビック」を発表し、2020年10月から販売されています。日本仕様と大きく異なる部分があるといいますが、どのような違いがあるのでしょうか。

 ブラジルで販売されるシビックシリーズは、標準モデルのシビックとスポーティモデルの「シビックSi」を設定しています。

 今回、ブラジルで発表されたシビックは標準モデルが「EX/LX/EXL/スポーツ/ツーリング」の5グレードあり、シビックSiは1グレードでの展開です。

 一方の日本市場では「シビックハッチバック」と「シビックタイプR」を展開。同年8月までセダンがラインナップされていましたが、2020年10月現在では販売終了となり、ハッチバック、タイプRはそれぞれ1グレードで展開されます。

 内外装のデザインにおいては、基本的に共通しているものの国や仕向地によって若干の加飾パーツ類が異なっているほか、トランク容量ではLX/スポーツ/EX/EXLは519リッター、ツーリングは517リッターです。

 一方、日本のハッチバックとタイプRは420リッターとなり、やや積載力としては低めとなっています。

 パワートレインでは、ブラジル仕様にエネルギー効率の高い俊敏なパフォーマンスを提供するために開発されたふたつのエンジンを用意しています。

 LX/スポーツ/EX/EXLには、2リッターi-VTEC FlexOneエンジンは、燃料にエタノールを使用し、最高出力155馬力を発生。無段変速機(CVT)と組み合わされているため、より快適な走行とエネルギー効率の向上を実現。

 ツーリングに搭載される1.5リッターエンジンは燃料にガソリンを使用し、173馬力を発生しています。

 一方の日本仕様では、ハッチバックが1.5リッターガソリンエンジンを搭載し、最高出力182馬力で、CVTと6速MTを設定。タイプRが2リッターVTECターボエンジンを搭載し、最高出力320馬力を発生させ、6速MTのみの設定です。どちらも無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)を使用しています。

 ブラジルと日本での大きな違いは、使用出来る燃料にあります。日本では、いわゆるハイオクが指定されていますが、ブラジルではガソリンとエタノールが使用出来る点です。

 現在、ブラジルで販売されているクルマのほとんどは、ガソリンとエタノール、メタノールのどちらも使用可能な「フレックス燃料対応車(FFV)」となっており、前述の2リッターFlexOneエンジンがそれに該当します。

 ブラジルではサトウキビを原材料としたバイオエタノールを古くから自動車用燃料として使用しており、現在は世界でもっともエタノール燃料が普及しているため、各自動車メーカーではガソリン以外でも使用可能なフレックス燃料対応車を展開しているのです。

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 日本仕様と似ているものの、使用燃料が大きくことなるブラジル。トヨタによると、サトウキビ由来のエタノールのみを燃料とする場合、CO2排出量を大きく削減できると試算しています。

 そのため、トヨタは2018年に世界で初めてハイブリッドシステムを搭載したフレックス燃料車(ハイブリッドFFV)をお披露目。ハイブリッド車とフレックス燃料車の組み合わせは、電気自動車とは別の環境問題への解決へと期待されています。