日産は、2020年11月24日に新型「ノート」を発表しました。3代目となる新型モデルは、従来モデルと比べてどこが進化したのでしょうか。

新型ノートが大進化! 新旧モデルはどう違う?

 日産の主力コンパクトカー「ノート」の新型モデルが2020年11月24日に発表されました。

 3代目となる新型モデルですが、従来モデルとはまったく違うクルマに進化しています。そこで、新旧モデルでどう変わったか、両車を比較してみます。

 初代ノートは2005年に登場。コンパクトなボディに1.5リッターエンジンを搭載し、キビキビとした爽快で快適な走りが魅力でした。

 2012年には2代目へとフルモデルチェンジ。躍動感のあるダイナミックな外観デザインと上質な室内を実現し、発売当初は1.2リッターエンジンへとダウンサイジングするとともに、国産車では珍しいスーパーチャージャーを搭載したモデルもラインナップ。

 そして2016年の大幅改良では、デザインを変更するとともに電動パワートレインの「e-POWER」を追加。同モデルは約11か月で10万台を販売するなど、大ヒットモデルとなりました。

 新型モデルのボディサイズは、全長4045mm×全幅1695mm×全高1505mm-1520mmと、従来モデルの全長4100mm×全幅1695mm×全高1525mmに比べて全長は55mm短くなり、よりコンパクトになっています。

 デザインは、従来モデルにおいてもVモーショングリルやシャープなヘッドランプ、ブーメラン型のリアコンビネーションランプを備え、当時の最新の日産デザインを実現していましたが、新型モデルではコンパクトカーの常識を超えたデザインに進化しました。

 フロントのデザインは、グリルと一体化した薄型のヘッドランプを採用。オプションで4連LEDプロジェクターヘッドランプを選択することも可能です。

 さらに、Vモーショングリルはさらに進化し、新型のVモーションクロームといった新たな日産のデザインランゲージを取り入れるとともに、グリル内部に日本の伝統工芸である組子からインスパイアされたパターンをあしらいました。

 リアは、水平に広がる横一文字の特徴的なシグネチャーのリアコンビランプを採用。コンパクトながら存在感のあるデザインとなり、全体的に2020年7月に世界初公開されたSUVタイプのEV「アリア」と一貫性を持った先進的なスタイルに刷新されます。

 また、国内市場初となる、日産の新しいロゴマークも装着されました。

 内装は、スッキリとしたスタイリッシュなデザインへと一新されます。

 従来モデルではディスプレイが埋め込みタイプでしたが、新型モデルでは9インチの大型センターディスプレイ(「Xグレード」にオプション設定)と一体化したメーターを装備し、先進性と使いやすさを兼ね備えたデザインとしました。

 また、従来モデルでは円形だったエアコンの操作ボタンは、左右にダイヤルを備えたシンプルな形状へ変更。さらに、e-POWER搭載車では丸型だったシフトノブが、四角いシンプルなものへと一新されました。エアコン吹き出し口も、丸形から長方形へ変更されています。

 新型モデルの後席は、リクライニング機能を備え、ニールーム、ヘッドルームともに、クラストップのゆったりとしたスペースを確保。

 荷室も広い開口部と荷室幅を確保したことで、ストレスなく荷物を収納することが可能です。

走りと低燃費を実現した第二世代のe-POWERとは

 パワートレインは、従来モデルでは1.2リッター直列3気筒ガソリンとスーパーチャージャー仕様の「DIG-S」、さらにe-POWERを組み合わせたハイブリッド仕様の3種類が用意されていましたが、新型モデルでは全車e-POWERへ統一されています。

 新型モデルのe-POWERは第2世代へと進化し、1.2リッター直列3気筒ガソリンに組み合わされるモーターとインバーターを刷新。力強さと滑らかさ、静粛性が向上し、よりEVに近い上質な走りを実現しました。

 モーターは従来モデルと比べて、トルクを10%、出力を6%向上させ、よりパワフルで気持ちの良い発進加速と、中高速からの追い越しでの力強い加速感を実現しています。

 インバーターは、40%小型化、30%軽量化し、さらにエンジンの効率も高めたことで、加速性能だけでなく同時に燃費も向上。

 新型モデルのWLTCモード燃費は、28.4km/Lから29.5km/Lと低燃費を実現しました。

 また、システムの制御によるエンジンの作動頻度の低減や、車体の遮音性能向上により、コンパクトカーでありながら、ひとクラス上の静粛性を実現しました。

 加えて、路面状態からロードノイズが大きいと判断した場合には、積極的に発電をおこなう制御システムを世界で初めて開発し、より静粛性を高めています。

 新型モデルではプラットフォームも一新され、コンパクトカー向けの次世代上級プラットフォームを採用。

 日産初の1470MPa級の超ハイテン材(冷間プレス用超高張力鋼板)を使用し、軽量化と衝突安全性を高い次元で両立させています。

 安全装備については、大幅な装備追加により360°セーフティサポートを実現する先進安全技術を搭載し、全方向での安全性を向上させました。

 また、新型モデルには「プロパイロット(ナビリンク機能付)」を日産国内初搭載したことも注目される点です。

 高速道路での同一車線走行時の運転操作をサポートするプロパイロットに、ナビゲーションシステムとの連携機能を加えました。

 標識検知機能により、制限速度の変化に伴う設定速度の切り替えや、カーブの大きさに応じた減速をシステムが支援し、ドライバーの操作頻度を軽減。高速道路では、渋滞時などで停止した場合、停止後約30秒まで追従走行を継続(従来モデルは3秒)するなど、安心かつ快適なドライブを実現しています。

 新型モデルの価格(消費税込)は、202万9500円から218万6800円です。

 なお、2WDは2020年12月24日発売、4WDは2021年2月に発売される予定となっています。

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ノートは、日産が進める事業構造改革「Nissan NEXT」において非常に重要なモデルに位置づけられています。

 コンパクトカーは各社がさまざまなモデルをラインナップしており、トヨタ「ヤリス」とホンダ「フィット」が2020年2月にフルモデルチェンジしています。

 さらに、ハイブリッドの比率が上昇していることから、新型ノートではガソリン車を廃止し、e-POWERに一本化されたといいます。

 ヤリス、フィットから10か月遅れて登場することになった新型ノートですが、今後はコンパクトカー競争がより一層激しくなることが予想されます。